Luka Đukićさんの死亡事故をうけて、クロスフィット本部が公約していた安全対策委員会のメンバーが発表されました。
https://www.crossfit.com/crossfit-safety-board
8人のうち、医学博士が3人、アスレチックトレーナーが1人。ここまでは分かります。
残り4人はなかなか興味深い人選です。
- ゲームズのスポンサー、フィットネス器具メーカー『Rogue』の重役
- 国境パトロールの訓練教官
- 米国マスター・ウェイトリフティング協会代表
アメリカ在住、あるCrossFitジムに通う管理人が日本語で語る私的クロスフィット体験記と考察です。冗談度70%、真剣度30%、だけど挙げる数字や情報にウソはありません。
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Luka Đukićさんの死亡事故をうけて、クロスフィット本部が公約していた安全対策委員会のメンバーが発表されました。
https://www.crossfit.com/crossfit-safety-board
8人のうち、医学博士が3人、アスレチックトレーナーが1人。ここまでは分かります。
残り4人はなかなか興味深い人選です。
1日1万歩を歩くと健康に良いよって話をよく見聞きしますけど、それは身体的な健康だけではなく、メンタルヘルスにも関連があるらしいです。
つい最近、医学ジャーナル『JAMA Network Open』に掲載された研究(*1)によりますと、毎日よく歩く人はうつ病の発症リスクが減るのだそうです。
13 か国、 96,173 人の成人のデータを分析した結果、歩数とうつ病の発症リスクには強い関連性が認められました、1 日あたりの歩数が 1,000 歩増えるごとにうつ病の発症リスクが 9% 低下するということです。7,000歩以上歩く人の同発症リスクはそれより歩数が少ない人より31%も低くなることも分かっています。
とは言っても、1万歩も歩く必要はなく、7,000~8,000歩程度で十分らしいです。
駅前のタワーマンションに住む人より、駅まで徒歩20分のアパートに住む人の方が、メンタルヘルスを保つには条件が良いってことですね。
よく他でも引用していますが、ブルース・リーが次のように言っています。約半世紀も前にです。つくづく、偉大な人でしたね。
「なるべく歩くようにしなさい。たとえば、目的地から数ブロック離れた場所に駐車するように。エレベーターを使わずに、階段を上りなさい」
BMI (Body mass index)とは体重と身長の関係を示す指標ですが、その数値はあてにならないとする批判は以前からあります。
よく言われるのが、筋肉質の人はBMIが高めに算出されがちだってことです。筋肉は脂肪より重いからという理由ですが、たしかにそれはあると思います。ちなみに私もBMI判定ではよく「やや肥満」とされます。
それに、痩せているか太っているかが必ずしも健康寿命を占うとは限りません。太っていても長生きする人はいますし、痩せていても短命な人もいます。
それでも健康診断では体重を測定して、その数値を云々されることが多いのですが、それよりもっと重要なのは心肺の健康度ではないか。最近発表された研究(*1)がそんな提言をしています。
20個の論文、合計で約40万人のデータを分析した結果、心肺機能レベルが高ければ高いほどあらゆる原因による死亡率と疾病リスクが低くなることが分かりました。そのことにはBMIの大小は影響しないとのことです。
速い話、BMIよりもVO2Max(最大酸素摂取量)の方が健康度の測定に適しているということです。
VO2Maxは本来なら専門の施設でないと計測できないものですが、最近のスマートウォッチのほとんどが推定値を表示してくれます。利用しない手はないだろう、と私は思います。
関連記事:VO2Max(最大酸素摂取量)とは何かを有識者が解説!スマートウォッチで計測可能
ちなみに、Garminによると、私のVO2Maxは48。年代性別カテゴリーではトップ10%内、フィットネス年齢では20歳とのことです。けっして、これを自慢したかったわけではありません。
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クロスフィットなるものを私が初めて知ったのはフェイスブックがきっかけでした。 友人が紹介していたユーチューブの動画。そこでは2011年度クロスフィットゲームズが繰り広げられていました。
筋肉隆々の選手たちがバーベルを使ってウェイトリフティングをしていたと思ったら、30メートルぐらいの雲梯をやっていたり、壁に逆立ちして腕立て伏せをやったと思ったら、何やら重そうなソリを押して走っていたりしていました。
一体これは何なのか? 競技なのか、トレーニングなのか、それとも一種のデモンストレーションなのか。それすらわかりませんでしたが、何やら熱くなるものを自分自身の内部に感じ、これをやってみたいと強く思いました。
インターネットのおかげで最初の疑問はすぐに氷解しました。便利な世の中です。
クロスフィットとはアメリカ発の1990年代から始まった比較的新しいトレーニングメソッドで、ウェイトリフティング、ランニング、鉄棒、ケトルベル、縄のぼり、メデシンボール、自重トレーニングなど多種多様な動きを組み合わせることにより、より実用的な効果を目指すものです。
スタミナ、パワー、柔軟性、スピード、巧緻性、バランス、反応力、などなど広範囲の運動能力を偏ることなしに高めることを目的にし、短時間に集中してトレーニングすること、毎回異なったメニューを組むことに特徴があります。
私がユーチューブで見たのはそのクロスフィットの最高峰に位置する世界大会の動画でした。地球上で最もフィットな人間を選ぶ、がそのスローガンでした。
幸運なことに、私が住む南カリフォルニアはクロスフィットの本場とも言える土地で、クロスフィットのジムは自宅近所に何箇所もありました。早速、そのうちの一つのジムに通い始め、私のクロスフィットにはまる日々が始まったのです。
クロスフィットは私が期待した通り、いや予想を超えて楽しく刺激的でした。そして段々わかってきたのは、クロスフィットは競技と呼ぶより(その側面も勿論ありますが)、フツーの人が日常生活の中で刺激を感じ、健康になり、そして人生を楽しむことに役に立つものだということです。偶然とは言え、このような素晴らしいスポーツに巡り合えたのは本当に幸運なことだったと思っています。
2016年現在のところ、クロスフィットは世界中でますます発展してますが、残念ながら日本では殆ど知られていません。グーグルでCrossFitと検索すると英語のサイトが山ほどヒットしますが、日本語の「クロスフィット」で検索するとほんの少しです。なにしろ、世界中に1万箇所を超えると言われているクロスフィット公認ジムが日本ではせいぜい10箇所ぐらいしかありません。
この本を通じて、一人でも多くの方にクロスフィットなるものに興味を持ってくれることが私の望みです。それでは、南カリフォルニア在住1クロスフィット愛好家の私的クロスフィット体験記をどうぞお楽しみください。クロスフィットの入門書でも指南書でもましてや啓蒙本でもありません。冗談度70%、真剣度30%、だけど挙げる数字や情報にウソのない紹介本です。
クロスフィットは意外にお金がかかる趣味です。私の近所では、月会費が200~300ドルくらいのジムがほとんど。現在の為替レートで計算すると、3~4万円になってしまいます。よくある24時間ジムのなかにはその10分の1くらいのところもありますので、費用の違いは際立っています。
しかし、クロスフィットのコストパフォーマンスはけっして悪くはない。なぜなら長期的には医療費を削減する可能性があるからだ。そんな研究(*1)が発表されました。
研究の対象となったのは1,211人のクロスフィット愛好家たち。そのうちの280人(23%)はクロスフィットを始める前に少なくとも1種類以上の処方薬を使用していたということです。それだけの人が、以前はうつ、喘息、高血圧、糖尿病、慢性的な痛みといったさまざまな疾患に悩まされていたのです。
その280人に聞き取り調査を行った結果は以下の通りでした。
論文著者は英国の研究者たちで、研究対象となったのは英国のクロスフィッターたちです。それでも、同じ人間のやること。似たような現象が他国で起きても不思議ではありません。
別にクロスフィットである必要はないかもしれませんが、運動によって健康になれるのなら、それは素晴らしいことです。同じおカネを払うのなら、私は薬代よりはジム会費に使いたい。別に病院や製薬会社に恨みがあるわけではありませんけど。
Brent Fikowskiがリーダーを務め、クロスフィットのトップ選手たちが集まったグループ、Professional Fitness Athletes’ Association (PFAA)が公式インスタグラムを更新し、先日のクロスフィット本部による発表を非難しました。
「死亡事故の調査結果が不透明であることに失望し、また改善案には満足しない」とあります。クロスフィット・ゲームズをボイコットするアスリートがあれば支持するとも述べています。
死亡事故が起きた直後、PFAAは以下の3つをクロスフィット本部に要求していました。
1)死亡事故に関する第三者機関の調査
2)安全対策委員会の設置
3)Dave Castroの追放
1)、2)に関しては不十分、3)は無視されたという認識なのでしょう。
さて、どうなるでしょうか。
世の中には筋肉を増やすためのサプリメントは数えきれないほどありますが(どなたか数えてみてください)、そのなかでもっとも効果と安全性が科学的に証明されていて、ドーピング規制に抵触する恐れが少なくて、しかも簡単に手に入るものを探すとすれば、たぶんクレアチンはプロテインパウダーに次ぐのではないでしょうか。
では、クレアチンを摂取すると、実際にどれくらいの筋肉が増やせるの? という疑問を調べた論文(*1)が発表されました。1,700件近くのデータから12個の既存研究を選び、それらを統合解析したメタアナリシスです。
50歳以下で日常的に筋トレをしている人、という条件下での平均値は以下の通りなのだそうです。
むろんあくまで平均値の話ですので、個人差はあります。クレアチンをたくさん摂取しても、筋トレが不足していたら筋肉は増えません。クレアチンを摂らなくたって、筋トレをすれば筋肉は増えます。
どこまでがクレアチンのおかげで、どこからが筋トレの効果なのか。その線を引くことは不可能か非常に困難なのだろうと想像できます。
それでも、もしクレアチンを摂取していて、上の数字を極端に上回っていたり、あるいは下回っているのであれば、一度立ち止まって、筋トレと栄養摂取のやり方を見直した方がよいかもしれません。
Lazar Đukić選手の死亡事故に関する第3者調査が完了し、来年以降のクロスフィット・ゲームズに向けて安全対策ルール及び手順を改訂したとクロスフィット本部が発表しました。
もっとも、調査の内容はプライバシー保護のために非公開とするとのことで、事故原因の真相や責任の所在が明らかになったわけではありません。
事故から3か月以上が経っていることを考えると、これだけの時間をかけた理由がいまひとつ私には分かりませんが、以下がその要旨です。
1.安全担当リーダー職の創設
安全対策を一元管理し、その責任を負うリーダーを置くということです。この役職は外部から新たに人材を採用し、代表者のデイブ・カストロとクロスフィット・CEOの下に直結するとあります。
つまり、カストロ君もフォール氏も現職に留まり、事故の責任は負わないらしいです。
2.安全対策委員会の設置
医療や安全の専門家やアスリートで構成する独立した安全対策委員会を設置する、この委員会は大会前と大会中にリスク評価や安全性に関する助言を行うとあります。
3. オープンウォーター環境での競技は中止
今後は海や湖などでの競技は行われないとのことです。プールではあり得ます。
4. 大会前のリハーサルを実施
すべての大会スタッフを集めて、安全手順の確認を目的としたリハーサルを行うとあります。アスリートたちの事前ミーティングでも安全手順の説明を行うということです。
これなどは競技の内容を伏せていてはできませんので、今後はイベント発表の時期が早まるかもしれませんね。
5. メンタルヘルス専門家によるサポートを増やす
6. アスリートたちの互選による選手委員会を設立する
筋肉を構成する筋繊維は「遅筋(赤筋)」と「速筋(白筋)」のタイプに大別されます。そして人は誰でも遅筋繊維と速筋繊維の両方を持っています。しかし、どちらがより多いかという組成比率は先天的に決まっています。
簡単に言えば、遅筋繊維の割合が大きい人は長距離走に向いていますし、速筋繊維の割合が大きい人には短距離走が向いています。マラソンランナーと100m走スプリンターの体格を比較すれば明らかです。
遅筋と速筋のどちらを多く持っているかは生まれつきであり、それは変えることはできないということが長い間の定説でした。しかし、2018年に発表された研究(*1)はその定説を否定しました。
30年間という長期間に渡って、異なる生活習慣を送ってきた一卵性双生児を調べたところ、同一だったはずの筋繊維組成が異なっていることを発見したのです。
研究対象になった双子の1人は長距離走やトライアスロンなどの耐久系スポーツを行っていて、もう1人はほとんど運動の習慣がありませんでした。この2人の筋繊維組成を調べてみたところ、耐久系アスリートは遅筋繊維がそのほとんどを占めていたのに対し、運動の習慣がない方は遅筋繊維と速筋繊維の比率がほほ半分半分だったということです。
つまり、トレーニングによって遅筋と速筋の比率を変化させることは可能だと明らかになったのです。
しかし、遅筋と速筋の先天的な比率傾向は厳然として存在します。いわばスポーツの種類に応じた適性です。どちらかを意図的に伸ばすことはできても、それには長い年月がかかります。
現在の自分が遅筋優位タイプなのかそれとも速筋優位タイプなのかを知りたい人は、厳密には生体組織検査を受けるしかありません。筋肉を切り取り、医学的に分析してもらうわけです。想像するだけで痛そうです。
そんな大げさなことはしたくないという人は多いでしょう。医学的なアプローチとは別に、誰でも簡単に筋繊維比率を「推測」する方法には以下のものがあります。
2の方法は私のでっちあげではなく、2023年に発表された研究(*2)に基づいています。
速筋優位タイプは1回挙げるだけの最大重量(1-rep max)は遅筋優位タイプよりやや優位なのですが、その80%の重量で10回3セットやれと言われるとできないらしいのです。
簡単な判別方法なので、試してみてはいかがでしょうか。
国際スポーツ医学ジャーナルに発表された研究(*1)によると、トシをとると筋肉のダメージが大きくなるとか、回復に時間がかかるとか、だから筋トレの強度と頻度は控えめにしましょうって話はウソだったらしいです。
ワークアウトの後でジムの床にぶっ倒れたことってありますよね? ベンチプレスでバーベルが胸から挙がらなくなって、助けてくれ~って叫んだことがありますよね?
でもこれって、パフォーマンスを上げる効果はあまりないらしいです。より正確に言えば、挙がらなくなる限界まで筋トレを行う方法はとくに筋力を増加させない、ただし筋肥大効果はあるって結論を述べた研究(*1)が発表されました。
フロリダ・アトランティック大学の研究者を中心とした論文著者グループは筋トレに関する既存の研究を統合分析し、運動中に運動者がどの程度筋肉の限界に近づいたか、またそれが結果にどのような影響を与えたかを調査しました。
その結果、筋力をつける目的に関しては、筋肉が完全に限界に達するまで自分を追い込むか、あと数回の反復回数を残してセットを終えるかは、大きな違いを生まないことが分かりました。しかし、筋肉の成長に関しては、限界に近いトレーニングの方が有利であるようです。
筋トレを行う理由は人によって様々です。ボディビルダーのように身体をデカくしたい人はぶっ倒れるまでやった方がいいようです。スポーツのパフォーマンスを高めたい人は、あと数回はできるなってくらいで留めておいた方が良さそうです。逆のように聞こえるかもしれませんが。
あらためて述べるまでもないことですが、筋トレをすると筋肉が張ります。可動域は狭くなりますし、痛みを伴うこともあります。同じ部位の筋肉に続けて負荷をかけることは避け、筋トレ間に適度に休息日を設けることが望ましいのはそのためです。
休息日にまったく動かないか(完全休養)、あるいは軽い運動やストレッチを行うか(積極的休養)かはその人次第です。
ところが、エキセントリックのみの筋トレ動作にはハムストリングス筋肉の張りを減らす効果があることを、同志社大学の研究者らが発表しました(*1)。
エキセントリックとは筋肉を伸ばしながら力を発揮する「伸張性筋収縮」のこと。俗に言う「ネガティブ動作」です。バーベルを上に持ち上げるのはコンセントリック、下に下げる部分がエキセントリックです。
この研究で採用されたのはStiff Leg Deadliftと呼ばれる種目です。 膝を少しだけ曲げたままで行うデッドリフトのことですが、研究ではとくにバーベルを下げる動作のみを行いました。
被験者に選ばれた36人の健康な男性たちは、その動作を10回3セット行うセッションを週2回もしくは週3回課せられるグループに分けられました。期間は10週間で、挙上重量は体重の60%,70%,80%と徐々に増やされました。
10週間後、両グループともハムストリングスの筋肉サイズと筋肉は増え(当然ですが)、週3回グループは筋肉の張りが大幅に減少しました。つまり、筋トレをより多く行った方が、筋肉の張りが減ったというわけです。
どうやら筋トレ後の回復方法はストレッチに限らなくてもよいようです。なにか、二日酔いには迎え酒が効くって言われている気がしなくもありませんが。
筋トレの自己記録を突破するのは嬉しいものですが、永遠に成長を続けることはできません。どれだけ頑張っても、見えない壁というか、天井というか、とにかく記録が頭打ちになる時期は必ずやってきます。
そんなときには自己記録の110%を挙げている姿を繰り返し思い浮かべるイメージトレーニングが効くよ、とおススメしている研究(*1)があります。
米国ケンタッキー州にある私立大学、トランシルバニア大学の研究者たちは同大の野球、ソフトボール、バスケットボール、サッカー、ラクロスなどのスポーツチームに所属する男女133人に3週間の筋力トレーニング実験に参加してもらいました。
参加者はまず、デッドリフト、ベンチプレス、クリーン、そしてスクワットといった種目の1-rep max(最大挙上重量)を測定され、その後に2つのグループに分けられました。
1つのグループは毎日5分間以上の後述する方法によるイメージトレーニングが課せられ、別のグループにはその指示はありませんでした。
3週間後、イメージトレーニングをしたグループは挙上重量が4.5kg~6.8kg増えたのに対し、それを行わなかったグループは平均2.2kgしか増えなかったということです。
なお、「イメージトレーニング」とは私の訳語で、原文では"Visualization"と表現しています。
具体的には以下の方法です。
人によって上記の条件を満たす時間と場所は様々でしょうが、例えば私なら毎晩9時にはベッドに入りますので、そのときにヘッドセットでロッキーのテーマを聴きながら、今までどうしても挙がらなかった重量のバーベルを持ち挙げている、かっこいい自分の姿を思い浮かべたらよいみたいです。それだけで自己記録を更新できるらしいです。
今夜からでもやってみようかと思いますが、最大の難関はこれを3週間続けなくてはいけない、ということでしょう。継続はやはりチカラみたいです。
炭水化物や糖分がダイエットの大敵のように言われるようになってからも、大きなパワーを発揮するためには必要な栄養素であることは筋トレの常識です。
でも、だからと言って、米をどんぶり一杯食べたり、あるいはスポーツドリンクを牛飲する必要はないみたいです。
実際に飲み食いしなくても、糖分が含まれた飲料で「うがい」をするだけで筋肉のパワーが上がる。そんな研究結果(*1)が発表されました。
研究では20人の健康な若い男性(平均年齢22歳)を2つのグループに分け、あるグループには糖分6%が含まれた飲み物を、別のグループにはミネラルウォーター(プラセボ)を与えました。それらを使ってうがいをした後に、1セット6回が限界のルーマニアン・デッドリフトを5セット行ってもらいました。その数値を分析したところ、甘い飲料でうがいをしたグループの方に顕著なパワー数値向上が認められたとのことです。
ルーマニアン・デッドリフトはバーを上げるとき(コンセントリック)も下げるとき(エキセントリック)も大きなパワーを求められる種目です。1セット6回を5セットは高重量低回数に分類される、瞬間的なパワーを目指すための設定です。セット間の休息は3分間だったそうです。
パワー増加はコンセントリック局面とエキセントリック局面の両方で認められたとのこと。
僕は甘いものが好きではないので、コーラもスポーツドリンクも飲みません。コーヒーもブラックです。でも飲まなくてもいいなら、口をゆすぐことくらいはできると思います。体重増加を気にする人にも朗報かもしれません。
もっとも、スポーツドリンクにしろ、ミネラルウォーターにしろ、おカネを出して買った飲み物でうがいをすることに心理的な抵抗感はないか、という問題は別にあるような気もします。
スポーツは健康に良い。ならばスポーツ選手は一般人より健康的なはず。漠然とそう考える人は多いかもしれません。
ところが、そのスポーツ選手の中でもトップレベルの集団であるオリンピック選手たちは慢性疾患に罹る比率が一般人より高い。そんなショッキングな事実を報告した研究(*1)があります。
その慢性疾患とは喘息(ぜんそく、英語: asthma)です。
上の研究によると、オリンピック選手たちの15~30%が喘息を患っているのだそうです。この数字は全スポーツの平均であり、スポーツによってバラつきがあるとのこと。
喘息に苦しむ選手が多いのは耐久系スポーツに分類される、長距離走、トライアスロン、水泳、そして冬季オリンピックではクロスカントリースキーやバイアスロンなどの種目です。
喘息の原因になるのは大気汚染や食習慣だと考えられてきましたが、どうやら長時間の有酸素運動によって引き起こされるケースもあるようです。彼らは筋肉だけでなく、心肺臓器も酷使しているのでしょう。
喘息に罹ると呼吸困難になることや、肺に長期的なダメージを与える可能性もあります。治療せずに放置することは大変に危険なのですが、アスリート、とくにオリンピック選手たちにとっては別の重大な問題があります。
それは喘息の治療に利用できる薬品の多くは、アンチ・ドーピング規則に抵触することです。
その結果、喘息の症状に悩みながらも、有効な治療の手段を取れない選手も多いと、論文著者たちは警鐘を鳴らしています。
いくら鍛えても、筋肉は使わないとすぐに衰える。世は諸行無常であり、驕れる人も久しからず。だから「貯筋」なんてできない。
それが今までの僕の信念でした。でも、必ずしもそうとは言えないよ、って研究(*1)が発表されました。退職間際の人が「重い」重量で筋トレをすると、脚の筋肉はその後の長期間に渡って丈夫でいられるのだそうです。
デンマーク・コペンハーゲン大学の研究者らは451人の退職間際の男女を以下の3グループに分け、1年間の活動を指定しました。
A) 週3回、高重量の筋トレ
B) 週3回、自重やバンドなどを用いた全身サーキット・トレーニング
C) 日常生活以外に運動の指定なし
なんとなく、高齢者に向いているのはB)のような気がしますが、2~4年後の追跡調査によると、脚の健康をもっとも高レベルで保っていたのはA)でした。
A) グループが行っていた筋トレとは1-rep Max の70~85%を6~12回を1セットとして3セット行うというものでした。実際にやってみると分かりますが、これはけっこう大変です。筋トレにも色々ありますが、パワー系と呼んでもいいセッティングです。
高齢者は怪我のないように、無理のない重量と回数で行いましょう。そんな筋トレ専門家のアドバイスを嘲笑うかのようです。週3回という頻度を1年間継続するというのもなかなかハードルが高いと言えるでしょう。
定年間近にそこまでやると、健康的なリタイア生活を長く楽しめる可能性が高くなるらしいです。試してみる価値はありそうです。
ちなみに、上の研究対象者の調査終了時の平均年齢は71歳、61%は女性だったということです。
二日酔いによく効く飲み物や食べ物はよく話のタネになりますね。熱いシャワーを浴びるとか、水をがぶ飲みするとか、アルコールを体から追い出すための方法もよく語られます。
二日酔いにならないベストの方法はもちろん酒を飲まないことですが、それができれば苦労しないし、そもそもそんなことはしたくない。そんな人も多いでしょう。
最近、ある依存症関連の学術ジャーナルに発表された研究(*1)によると、日常的な運動習慣が二日酔いの症状を和らげるカギだということです。
ヒューストン大学の心理学者らを中心とした研究チームは1,676人の大学生たちを対象に聞き取り調査をしました。抽出条件は一度でも二日酔いを経験したことがある、そして最低週に30分以上の運動をする習慣があることです。多分、条件に合致する学生を選ぶのは難しくなかったでしょう。
学生たちの飲酒パターン、二日酔いになる頻度と症状、それに運動の量と強度を分析した結果、二日酔いの症状と運動には強い関連があることが分かりました。
当たり前のことですが、飲酒量が多いほど、二日酔いをより頻繁に経験し、またその症状もひどくなります。しかし、ランニングなどの強度の強い運動をする習慣があればあるほど、二日酔いの症状が軽減されることが明らかになりました。
理由は様々に考えられます。
"Lauren at EU Championships 2023 Wall Balls" by HybridFitty is licensed under CC BY 4.0.
クロスフィットのボックスにHyrox用のクラスを設けるところが増えてきました。
何それ? という人は下の記事をご覧ください。
長い話を私なりに短くすると、「クロスフィットでよくやるワークアウトのうち、技術的に簡単で根性頼みの種目に中距離走を挟んだ耐久系競技」です。具体的にはロウイングとかスレッド・プッシュとかバービージャンプとかのことです。それらを決まった順番で行います。
「次のクロスフィット」みたいに呼ばれて、人気が高まっているのですが、クロスフィットの方も無視できない勢いがあります。と言うか、はっきりと人気が逆転しているような気がしないでもありません。
それならむしろ、Hyroxをクロスフィットに取り組んでしまえ、と主張している人の話を、クロスフィット専門のようなウェブサイト『BarBend』が掲載しました。
クロスフィット・ゲームズのコーチを長年務め、最近Hyroxのトレーニングプログラム責任者になったという、John Singleton氏です。
この記事は3本連載の1本目ということで、具体的な方法より、なぜクロスフィットがHyroxを取り入れるべきかという概論を述べています。
また、長い話を私なりに短くしますと、氏の主張は以下のようなものです。
「クロスフィットのボックスにはHyroxで必要とする器具が一通り揃っている。それを利用しない手はない。オリンピック・リフティングやジムナスティックな種目は難し過ぎると敬遠するメンバーも多い。そんな人たちのニーズに応えられる。Hyroxはクロスフィットと伝統的な耐久系スポーツのギャップを埋めることができる」
もっともな話だとは思います。最少の投資で最大の成果があるかもしれません。
constantly varied functional movements, executed at a high intensity(常に変化する機能的な種目を強い強度で行う)ってクロスフィットの理念はどうなったんじゃい、おうこらおうと言いたくもなりますが、ボックスを経営する人には別の見方もあるのでしょうね。
ウォーキングは痩せる。長時間の有酸素運動は脂肪を燃焼するのに最適だから。
きっと本当です。でもありがちな誤解があるよと、そんな耳寄りな情報を、英国の王立学会出版(Royal Society Publishing)に掲載された論文(*1)が知らせてくれています。
*1. Move less, spend more: the metabolic demands of short walking bouts
https://royalsocietypublishing.org/doi/10.1098/rspb.2024.1220
同じ距離を歩くなら、休みを挟まずに歩き続けるより、何回も立ち止まる方が、身体はエネルギーを多く消費する。つまり効率的に痩せるってことです。
トレッドミルとステアマスターを使った実験では、止まった状態から歩き始めた段階のエネルギー消費量は、歩き始めてからしばらく経った段階でのそれより、20-60%程度の範囲で多くなったそうです。
逆に言えば、歩き続けることで人は体内エネルギーを効率的に消費するようになるというわけで、そしてそれはある意味では望ましい成果ではあるのですが、痩せるという目的には合わないようです。
クルマに置き換えるとよく分かります。高速道路をスイスイ走るときより、混雑した街中でストップ&ゴーを繰り返すときの方が燃費は悪くなります。クルマがたくさんガソリンを燃焼するように、人は体内のエネルギー源、その多くは脂肪をより多く燃焼するのです。
痩せるためにトレッドミルを歩いたり走ったりするよりも、そのジムに歩いて行く方がずっと効率が良いってことですね。
信号待ちがない公園を探してウォーキングするより、通勤や通学で街中を歩く方がずっと痩せるってことでもあります。
ブルース・リーは半世紀も前にこんな言葉を残しています。つくづく偉大な人でしたね。
「なるべく歩くようにしなさい。たとえば、目的地から数ブロック離れた場所に駐車するように。エレベーターを使わずに、階段を上りなさい」
スマホの持ち込みを禁止するジムがあります。目の前でスマホをいじられると、ラックやマシーンの順番待ちをしている人は確実に苛立ちますので、メンバー間のトラブルを回避するためではないかと思われます。
やってる本人にしても、セット間にスマホを気にしているようでは、いかにも集中力が削がれそうな気がします。
それだけではなく、スマホで見るモノについても注意が必要なようです。SNSのように反応があるコミュニケーションツールは、ドキュメンタリー動画のような受信型より、筋トレのパフォーマンスにより大きな悪影響を与えるとした研究(*1)が発表されました。
実験:
被験者たちを2グループに分け、あるグループは筋トレの前にドキュメンタリー動画を視聴、別のグループは同じ時間だけSNSを見るように指示された。
両グループとも15RMの80%でスクワットを限界まで行うエクササイズを3セット行った。セット間の休息は3分間。
結果:
SNSグループは平均して15%ほど挙上回数が減り、また精神的な疲労度が高くなった。運動の強度やモチベーション、さらには血中乳酸濃度といった要素にはグループ間で大差はなかった。
研究者たちは上の結果を踏まえて、パフォーマンスの差異は身体的なものではなく、心理的要因によるものだと結論で述べています。
なかにはSNSで筋トレのモチベーションを上げる人もいるかもしれませんが、筋トレの30分くらい前にはスマホを閉じる方がより賢明なようです。
ストロングマン・コンテストという競技を知っていますか?
巨大なタイヤをひっくり返したり、トラックを引っ張ったり、ドラム缶を投げたりする力比べです。巨大な人たちが集まって、信じられないようなパワーを披露してくれます。
参照記事:人間の極限パワーに挑む「ストロングマン・コンテスト」
そのストロングマン・コンテスト世界大会で優勝歴があり、デッドリフト世界記録(500㎏!)も樹立したことがあるエディ・ホール選手の肉体が一般人とどのように異なるかを解剖学的に調べた研究(*1)が発表されました。
*1. Muscle and tendon morphology of a world strongman and deadlift champion
尋常ではないパワーは巨大な筋肉によって発揮されますが、外目に見えない部分も大切なようです。ただし、筋肉は鍛えられても、それを支える腱を鍛えることは難しいようです。
よく筋トレは故障予防のためにも提唱されますが、筋力を鍛えることは必ずしも故障リスクを減らすとは限りません。かつてプロゴルファーのジョン・デーリー選手がこんな発言をしました。
「筋肉は攣ることがあるけど、脂肪は攣らないよ」
フィットネス系インフルエンサーをフォローする人たちは運動量が多くなる。しかし、メンタルヘルスに問題を抱えやすくなる。そんな研究結果(*1)がサイバー心理学ジャーナルに発表されました。
研究によると、フィットネス系インフルエンサーをフォローする人たちはそうでない人たちと比較して、まず「激しい運動」を行う率が高くなります。さらに野菜や果物の摂取量も多くなるそうです。ここまでは良い側面です。
しかし、メンタルヘルスに目を向けると、フォロワーたちは摂食障害やうつなどの問題を抱える確率がより高くなるのだそうです。
健康的なライフスタイルとやり過ぎの弊害は紙一重なのでしょうね。
運動にしても、栄養にしても、インターネットからの情報はほどほどに見ておけばよいのでしょうが、若い人は感受性が高いので、どうしても影響が大きくなってしまうのかもしれません。
研究対象となったのは、アメリカ、イギリス、そしてニュージーランドの英語圏3か国に住む、年齢18歳から35歳までの若い世代1,022人だそうです。従って、日本の若者や非若者とは事情が異なるかもしれません。でもきっと、共通点はあるのじゃないかと個人的には感じます。
マッスルメモリーって言葉があります。筋肉を鍛えると、長期間休んでも筋肉の細胞や神経系が過去の状態を「記憶」していて、再開後は以前のレベルに戻りやすくなるという話です。
つまり、筋トレは休む時期があっても構わないってことで、色々な事情でジム通いが続けられない人にとっては都合の良い理論です。
そのマッスルメモリーって現象は実在するのか?について調べた研究(*1)が発表されました。
研究の概要は以下の通りです。
方法:
結果:
最初のトレーニング期間で鍛えた腕の筋肉サイズは増えた(当たり前ですね)。休息期間を終わると、筋肉サイズは元に戻った(これも当たり前)。しかし、再トレーニング期間を経ると、過去に鍛えた腕は筋肉サイズがすぐに以前のレベルに戻り、最終的な向上率も別の腕より高かった。
筋トレを休んで、筋肉が萎んじゃったなーってお嘆きの人も、実は努力の結果はなくなってしまったわけではなく、ただ隠れているだけのようです。
「トレーニングを休んだら、取り戻すまでにその倍の時間がかかるんだ」なんて熱く語ってきた指導者には気の毒なのですが、どうやらそれは大ウソだったらしいのです。筋トレに関しては、って話ですけど。技術面やメンタル面はまた違うかもしれません。
何はともあれ、長いことバーベルもダンベルも挙げてないやって人は、もういちど筋トレを再開してみてはいかがでしょうか。
筋トレは脳にも良い影響を与える。物忘れが多くなったり、判断力が弱ってきた人は、筋トレをすると、脳の機能が向上する。
私が言っても説得力はないでしょうけど、そんな研究結果を報告した学術論文は実に多いのです。
そのうちのひとつ、オーストラリアの研究者たちによる下の研究(*1)は、かのハーバード医学大学のニュースレターにも紹介されました。念のためにお断りしておくと、私はその著者グループには参加していません。
クロスフィット・ゲームズの競技ディレクター、デイブ・カストロはすっかりワルモノになってしまっています。アスリート団体からは退陣を要求されています。
死亡事故が起きたにもかかわらず競技を翌日から再開させたこと。そのことを遺族にむりやり承知させたこと。そもそも救助体制がお粗末だったこと。そんな一連の対応が非難されているのです。
カストロは2007年の第1回大会から大会の運営責任者でした。と言うより、最初の数年は彼の親戚が所有する牧場を会場にしていたのですから、事実上は彼が始めた大会と言えるでしょう。
2008年、まだまだクロスフィット・ゲームズが世間的に知名度があまりなかった頃、カストロがこんなことを言っていたという動画が話題を呼んでいます。
https://imgur.com/a/2008-cf-games-documentary-every-second-counts-2xTqSTp
“If someone has to go to the hospital we are going to to take a break. … If someone gets fucking seriously hurt, you have to stop and rejudge. You don’t just continue on and fucking kill other people.
言葉使いは乱暴で下品なんですが、と言うか、それがカストロ君の持ち味でもあるのですが、発言の主旨はしごくもっともで、彼が最初からムチャをしようとしていたわけではなさそうです。
しかし、今回の対応はその発言通りにはなりませんでした。カストロが人変わりしてしまっていたのか、それとも組織やスポンサーの意向で初志を貫徹できなかったのか。
CEOが公約した調査結果と新たな安全対策の発表は未だになされていません。
メタ (旧フェイスブック)の創業者兼CEOマーク・ザッカーバーグ氏は運動オタクで、柔術の大会に出場したりもします。
X(旧ツイッター)、テスラ、OpenAI、スペースX、など多くの企業を経営するイーロン・マスクは仕事人間で知られていますが、同時に筋トレや格闘技が大好きだそうです。ザッカーバーグ氏とMMAで戦う、なんて噂が流れたこともありました。
他にも、ティム・クック(アップル)、リチャード・ブランソン(ヴァージン・グループ)など、筋トレに熱心な経営者は枚挙の暇がありません。
筋トレや格闘技に取り組む経営者の企業は業績が伸びる。そんな調査結果が発表されました。
🏋️ I made a Deadlift ETF with only companies with CEOs that lift weights or do fight sports (not just cardio)
— @levelsio (@levelsio) August 19, 2024
It outperforms the S&P500 by 140% or 2.4x over the last 4 years!
Lifting weights = $$$ pic.twitter.com/BwALkXgKFG
健康のために散歩を心がけています、なんて経営者は日経新聞の「私の履歴書」にも出てくるかもしれませんが、朝5時からデッドリフトで大汗かいたぜ、なんて経営者もそろそろ日本にも出てきそうなものですが。
一日中座っているのはカラダに悪い。仕事で仕方がない場合もあるでしょうし、休みの日についダラダラしてしまうこともあるでしょう。
その理由が何であれ、1日に8時間以上もイスやソファーに座っているような生活を続けていると、疾病率と死亡率がぐ~んと上がることは、もはや常識です。
アメリカでは最近、下のフレーズをよく見聞きするようにさえなりました。
長時間じっと座っているというライフスタイルはタバコを吸うことと同じなのだそうです。
分かっちゃいるけど、やめられない。そんな人は多いかと思いますが、少しは救いと言うか、気休めになるかもしれない研究結果(*1)が発表されました。
1日中座りっぱなしから来る悪影響が、コーヒーを飲むことで少しは軽減されるのだそうです。
研究では、13年間にわたり1万人以上のアメリカ人のコーヒー習慣に関するデータを分析しました。1日6時間以上座っている、だけどコーヒーを定期的に飲む人は、コーヒーを飲まない人に比べて、あらゆる原因で死亡する可能性が1.58倍低いことが分かりました。つまりカフェインがもたらす健康効果が、運動不足に由来するリスクを相殺するらしいのです。
座りっぱなしはカラダに悪いから運動しろと言われるより、せめてコーヒーを飲みなさいと言われる方が、ずっとラクなことは間違いありません。
とは言え、別の研究(*2)では、ずっと座りっぱなしでも1時間ごとに最低4秒間以上立って動くだけで、健康リスクは軽減されるそうですので、僕ならこちらを選びます。
それか、スタバとかへ歩いて行って、コーヒーを買って帰ってくれば、もっと良いのかもしれませんね。毎時間それをするのは難しいでしょうけど。
昨年カリフォルニア州ソノマで行われた「Tough Mudder」の参加者100人以上による集団訴訟が運営団体に対して起こされました。いくつかの地元ニュースで報じられています。
https://www.yahoo.com/news/over-100-tough-mudder-racers-020512225.html
レースの後、湿疹や吐き気などの不調をきたし、病院に駆け込んだ人が多数出たとのことです。原告側は、レースに設置された泥水にエロモナス(Aeromonas)と呼ばれるバクテリアが含まれていたため、と主張しています。
このバクテリアは水中に生息し、傷などから体内に侵入し、深刻な健康被害をもたらすことがあるとのことです。
Tough Mudderは人気のある障害物レースイベントですが、数年前にスパルタンに吸収合併されました。
Tough Mudderもスパルタンも、泥水のプールに飛び込んだり、匍匐前進するといった種目で有名です。よく"Mud Race"なんて呼ばれます。
私も何度か参加したことがあります。幸いなことに、私自身はいちども体調が悪くなったことはないのですが、確かにあまり清潔な水には見えませんでした。
「泥んこレース」なんて日本語に訳して、あちこちで紹介してきましたが、これからは「泥」の部分がなくなるかもしれません。
過去記事:アメリカで大人気の障害物レース 楽天参加で日本でもブレークの予感!
運動しているのに痩せない。そんな悩みを抱えている人には朗報です。
日常的に運動している人は、たとえお腹に脂肪が残っていても、その脂肪組織そのものは健康的に変わることが、ある研究(*1)で明らかになりました。
*1. Years of endurance exercise training remodel abdominal subcutaneous adipose tissue in adults with overweight or obesity.
https://www.nature.com/articles/s42255-024-01103-x
ミシガン大学の解剖学者、Jeffrey Horowitz教授が主導した研究チームは、肥満傾向がある成人の被験者を2グループに分けました。最低でも週に3回以上の運動を平均して11年以上続けているグループ16人、そして運動習慣を持たないグループ16人です。
運動グループの脂肪組織は非運動グループと比較すると、以下の特徴を有することが分かりました。
体重や体脂肪率といった数値、そして見た目は変わらなくても、運動をしている人の脂肪は善玉、運動しない人の脂肪は悪玉なのでしょうか。
本当かな?とは思いますけど、Horowitz教授はメディアリリースでこう述べています。
「多くの人は年齢を重ねるにつれて体重増加を避けられませんが、私たちの研究結果によると、数か月から数年にわたって定期的に運動することは、カロリーを消費する手段であるだけでなく、体脂肪をより健康的に蓄えることができるように脂肪組織を変化させるようです」
おじいちゃんが運動をすると、孫の代までアタマが良くなる。
そんな発見(*1)が発表されました。ただし、実験マウスでの段階です。
*1. Grandfathers-to-Grandsons Transgenerational Transmission of Exercise Positive Effects on Cognitive Performance
https://www.jneurosci.org/content/44/23/e2061232024
研究を発表したのはスペイン国立研究所(CSIC)に勤務する神経科学者たち。
運動をすると認知能力が高まる、あるいは低下を抑えられることは、もはや医学上の定説ですが、それが孫の代まで遺伝するという話です。
研究では実験マスクを運動グループと非運動グループに分け、それぞれの子孫の認知能力を比較しました。運動グループに課せられた運動とは、1日40分のトレッドミル走、それを6週間続けるってものです。
結果は前述の通り、運動グループの孫世代は非運動グループの孫世代より、あらゆる角度からの認知能力テストで優れた結果を出したとのことです。その間に挟まれる2世の世代は運動をまったくしなくても、同じ結果だったそうです。
おじいちゃんが運動した効果は子どもを通り過ぎて孫に遺伝する。すごい話です。なお、この研究はオスのマウスだけに限ったそうで(理由は不明)、運動効果が性別を越えて遺伝するかどうかは今後の研究課題として残っています。
1日のうちにどのタイミングで運動をするともっとも健康に良いか? にはたくさんの研究がなされてきました。
早朝ジョグは体脂肪を効率よく消費するからダイエットに良いという研究(*1)、就寝の数時間前までに運動を終えると睡眠の質が上がると言う研究(*2)、どの時間帯でも毎日決まった時間に運動すると骨を丈夫にするという研究(*3)、などなどです。
*1. https://www.frontiersin.org/journals/physiology/articles/10.3389/fphys.2022.893783/full
*2. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34416428/
*3. https://www.nature.com/articles/s41467-023-42056-1
それじゃ結局、どの時間帯に運動するのがベストなのと言いたくなりますが、たぶん答えはその人が何を求めているかによって変わってくるのでしょう。
糖尿病の人や、その心配がある人にとっては、血糖値を下げることは大切です。その目的に関すると、夜の時間帯(午後6時から12時までの間)に「穏やかからやや強い強度」の運動をすることが、血糖値コントロールにもっとも効果があるとする研究(*4)が発表されました。
*4. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1002/oby.24063
研究対象となったのは平均年齢47歳、平均BMI32.9 の肥満型男女186人とのことです。つまり、糖尿病の恐れが強い人たちですね。もちろん、そのカテゴリーに含まれない人でも、血糖値を上げないには越したことはありません。
Lucaさんの声明を受けて、カストロが謝罪しました。といっても、個人のインスタグラムでの話ですけど。
https://www.instagram.com/p/C_j7lCDxouo/?
「(競技を続ける)決断はクロスフィット組織が下したもので、私はその決断の責任をLucaさんや家族、そしてアスリートたちに負わせたくなかった」
「私は今までこのような状況を経験をしたことがなく、そして大きな過ちを犯してしまった。心から謝罪する」
クロスフィットCEOの方は組織関係者にメールを送ったそうです。第3者機関による調査は現在も行われている。結論が出るまでには時間がかかる。そんな内容だったとBarbendが報じています。
https://barbend.com/crossfit-ceo-don-faul-lazar-dukic-death-investigation/
クロスフィット・ゲームズで死亡事故が起きてからちょうど4週間が経ちました。CEOが約束した調査報告も新たな安全対策の発表も未だにありません。
死亡したLazar Đukićさんの兄弟、Luka Đukićさんが長文の声明を発表しました。
https://www.instagram.com/p/C_iTzwVot8_/?utm_source=ig_web_copy_link
Lukaさんもその日、選手として同じ競技に参加していました。ランと水泳に関してはLazar さんの方が上だったため、Lukaさんはその後ろを追いかける形になったいました。
いくつかのポイント:
ちょうどパリ・オリンピックと開催時期が重なっていたため、アメリカでもあまり大きくは報道されませんでした。日本もきっとそうだったと思います。
それでもAP通信やCNNなどで記事になっています。
https://apnews.com/article/crossfit-competition-death-texas-lake-74b2aaac5962ce35dc40a3838a9a4076
こうした報道から、現時点で分かっていることを報告します。今後新たな情報が入り次第、更新します。
1)死亡事故に関する第三者機関の調査2)安全対策委員会の設置3)Dave Castroの追放