ウォーキングは痩せる。長時間の有酸素運動は脂肪を燃焼するのに最適だから。
きっと本当です。でもありがちな誤解があるよと、そんな耳寄りな情報を、英国の王立学会出版(Royal Society Publishing)に掲載された論文(*1)が知らせてくれています。
*1. Move less, spend more: the metabolic demands of short walking bouts
https://royalsocietypublishing.org/doi/10.1098/rspb.2024.1220
同じ距離を歩くなら、休みを挟まずに歩き続けるより、何回も立ち止まる方が、身体はエネルギーを多く消費する。つまり効率的に痩せるってことです。
トレッドミルとステアマスターを使った実験では、止まった状態から歩き始めた段階のエネルギー消費量は、歩き始めてからしばらく経った段階でのそれより、20-60%程度の範囲で多くなったそうです。
逆に言えば、歩き続けることで人は体内エネルギーを効率的に消費するようになるというわけで、そしてそれはある意味では望ましい成果ではあるのですが、痩せるという目的には合わないようです。
クルマに置き換えるとよく分かります。高速道路をスイスイ走るときより、混雑した街中でストップ&ゴーを繰り返すときの方が燃費は悪くなります。クルマがたくさんガソリンを燃焼するように、人は体内のエネルギー源、その多くは脂肪をより多く燃焼するのです。
痩せるためにトレッドミルを歩いたり走ったりするよりも、そのジムに歩いて行く方がずっと効率が良いってことですね。
信号待ちがない公園を探してウォーキングするより、通勤や通学で街中を歩く方がずっと痩せるってことでもあります。
ブルース・リーは半世紀も前にこんな言葉を残しています。つくづく偉大な人でしたね。
「なるべく歩くようにしなさい。たとえば、目的地から数ブロック離れた場所に駐車するように。エレベーターを使わずに、階段を上りなさい」
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