2024/09/28

マッスルメモリーってホントにあるの? 新研究の紹介

 













マッスルメモリーって言葉があります。筋肉を鍛えると、長期間休んでも筋肉の細胞や神経系が過去の状態を「記憶」していて、再開後は以前のレベルに戻りやすくなるという話です。

つまり、筋トレは休む時期があっても構わないってことで、色々な事情でジム通いが続けられない人にとっては都合の良い理論です。

そのマッスルメモリーって現象は実在するのか?について調べた研究(*1)が発表されました。

*1. Muscle memory in humans: evidence for myonuclear permanence and long-term transcriptional regulation after strength training.
https://physoc.onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1113/JP285675?ck_subscriber_id=2049311529


研究の概要は以下の通りです。

方法:

  • 被験者は12人の筋トレ未経験者
  • 最初のトレーニング期間:片腕だけのダンベル・アームカールを10週間
  • 休息期間:16週間
  • 再トレーニング期間:両腕のダンベル・アームカールを10週間

結果:

最初のトレーニング期間で鍛えた腕の筋肉サイズは増えた(当たり前ですね)。休息期間を終わると、筋肉サイズは元に戻った(これも当たり前)。しかし、再トレーニング期間を経ると、過去に鍛えた腕は筋肉サイズがすぐに以前のレベルに戻り、最終的な向上率も別の腕より高かった。


筋トレを休んで、筋肉が萎んじゃったなーってお嘆きの人も、実は努力の結果はなくなってしまったわけではなく、ただ隠れているだけのようです。

「トレーニングを休んだら、取り戻すまでにその倍の時間がかかるんだ」なんて熱く語ってきた指導者には気の毒なのですが、どうやらそれは大ウソだったらしいのです。筋トレに関しては、って話ですけど。技術面やメンタル面はまた違うかもしれません。

何はともあれ、長いことバーベルもダンベルも挙げてないやって人は、もういちど筋トレを再開してみてはいかがでしょうか。




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