2022/04/26

カミラ・ワリエワのドーピングがPEDではなかったことの意味









北京冬季オリンピックではいくつかの伝説が生まれたが、最大のスキャンダルとも呼ぶべき出来事はフィギュアスケートのロシア代表、カミラ・ワリエワの検体から禁止薬物が検出されたことではないだろうか。

 

アスリートのドーピング疑惑はそれまでにも幾度となく起きてはいたが、冬季オリンピックではもっとも人気がある種目の金メダル候補で、しかも15歳でしかない選手がドーピングに関係していたことへの衝撃は大きかった。

 

人々が当惑したことのひとつに、同選手から検出されたとされるものが「トリメタジジン」という聞き慣れない薬物名である。報道によると、この薬品は本来なら狭心症や心筋梗塞などの治療に用いられるもので、血流を促進する効果があるとされている。

 

過去に大きな話題になった「ドーピング」と言えば、あくまで競技パフォーマンスに直結するものだった。ステロイドで筋肉増強を図ることや、あるいは血液ドーピングで心肺能力を高める、といったことである。前者の代表例としては陸上100メートル走のベン・ジョンソンが、後者の代表例としては自転車レースのランス・アームストロングの名前が頭に浮かぶ。

 

しかし、今回のトリメタジジンに関しては、フィギュアスケートの競技力を向上させる直接的な効果はないように思われる。それよりも、練習や試合間における体力の回復力を上げる狙いがあったのではないか、ということが大方の推測である。回復が早ければ、それだけハードな練習の間隔を短くできるうえ、練習の質も上がると言うわけだ。

 

ワリエワ選手のケースは紛れもなく負の側面ではあるが、ある意味ではアスリートたちの主たる関心事が以前とは変わりつつあることを象徴しているとも言える。トレーニングで自分を追い込むことに加えて、その間に回復することの重要性を誰もが認識し始めたのである。そして、そのトレンドは競技アスリートだけではなく、一般のスポーツ愛好者たちの間にも広がっている。

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