2019/12/24

Spartan が Tough Mudder を買収!



障害物レース(Obstacle Course Race, 以後OCR)シリーズ最大手のSpartan Raceが業界2位のTough Mudder を買収すると言うニュースが飛び込んできました。
知らない人には何のこっちゃでしょうが、これまでOCRを楽しんできたぼくのような人間にとっては、まさに”激震!”クラスのニュースです。


OCRの詳しい説明はこちら
「アメリカで大人気の障害物レース 楽天参加で日本でもブレークの予感!」
https://sportie.com/2018/09/spartan-powered


報道によれば、まずは手始めに2020年のカナダ、ドイツ、イギリスで行われるTough Mudder のイベントが吸収対象になり、徐々に米国内のイベントもSpartanへと統合されていく、ということです。

日本ではSpartanのみが有名で、Tough Mudderのイベントは行われていません(過去に噂はありましたが)。だから、日本の人にとっては、このニュースにはそれほど大きな意味はないかもしれません。

しかし、2000年代初頭ぐらいから人気が出始めたOCR、最初にその代名詞だったのはTough Mudderでした。そもそもOCRという呼び名すら定着しておらず、"Mud Race"(泥んこレース)と呼ばれることが多かった時代、「泥んこレースに出たことある?」という質問は「Tough Mudderに出たことある?」とほぼ同じ意味でした。

ぼく自身も最初にOCRを経験したのは、ロサンゼルス郊外のスキー場で行われたTough Mudderでした。

懐かしいTough Mudder初体験時の写真。2009年6月です。


しばらくの間、Tough Mudderの天下は続きましたが、徐々に後発のSpartan Raceに押され始めて、両者の人気が逆転したのは2017年頃です。Spartan Raceが日本に初上陸したのもその年です。

Tough Mudder がチームワークを強調して仲間と一緒に楽しむイベントに舵を切る一方で、Spartan Raceは徐々により短い距離やタイムにこだわる競技化の道を選びました。もちろん、どちらもそれ一方のみというわけではありませんが、どちらかと言えばSpartan Raceの方がアスリート向けという印象に変わっていきました。

結果として、より多くの支持を受けたのはSpartan Raceだったようです。僕自身も何年か前に2回目のTough Mudderに出ましたが、もうこれは飽きたなと思ったことを覚えています。
昨年あたりからTough Mudderの経営が危ないという噂が上っていたそうです。

クリスマス直前に流れたこの吸収合併ニュース。諸行無常、盛者必衰の理ですね。そんな大げさなものではないか。






2019/11/26

マット・フレイザー危うし? FDAがCBDには健康へ害を及ぼす可能性があると警告を発表

アメリカ食品医薬品局(FDA)がCBDについて警告を発表しました。

「CBDが安全だと判断する科学的根拠はない」
「CBDはあなたが気がつかないうちにあなたの健康を害している可能性がある」

下が詳細です。

今までマリファナは建て前として違法だったので、逆に安全性についての研究はきちんとされてきませんでした。
なんとなく、タバコや酒よりは害が少ないないだろうってのが米国での共通認識だったのですが(僕は今でもそう思っていますが)、FDAはそうお墨付きを与えませんでした。
タバコだって数10年前ぐらいはこんなに害があるものだって知られていなかったし、実はマリファナは体に悪いのかもしれません。

以前の記事でマット・フレイザーがCBDを使っているという本人の談話を紹介しました。

ゲームズ4連覇のフレイザーですが、来年ごろにはCBDの悪影響でパフォーマンスが落ちる、それかやっぱりWADAが禁止薬品リストにCBDを戻して、その頃にはやめられなくなっていた、なんてことがあったらどうしましょう?

僕? 健康に害があるとしても、もう手遅れです。どうせ誰も僕にはドーピング検査してくれませんから、その点でも何の問題もありません。

2019/11/11

クロスフィットがインスタグラムと和解?

今年の5月にクロスフィットはフェイスブックとインスタグラムのアカウントを停止しました。
参照:「クロスフィットがフェイスブックに喧嘩を売るわけ」
どういう訳なのか知りませんが、最近になって、クロスフィットのトレーニング部門がインスタグラムにアカウントを開設しています。https://www.instagram.com/crossfittraining/

今のところはトレーニング部門のみの内容で、例えば現在行われているオープンの話題などはノータッチのようです。
それでも、この動きをグラスマンのおっさんは承知しているのか? トレーニング部門以外のアカウントも今後作られるのか? インスタグラムだけではなくフェイスブックはどうなる?
じぇんじぇんわかりません。その後、フェイスブックやインスタグラムが抜本的なプライバシー対策を実行したとは聞いていませんので、おっさんが拘った問題はそのままの筈なんですが。

2019/10/15

クロスフィット・オープン参加者数がマイナス傾向。バブルは弾けたか?



2019-20年度のクロスフィット・オープンが始まりました。
世界全体の参加者総数の推移は上の通りです。
誠に残念なことながら、クロスフィットの人気は世界的に見ると2018年をピークに下降傾向にあるようです。

今年はオープンが年2回の開催になった、2月と10月を合わせたら、世界中で延べ60万人近い人がエントリーしている、単独でも10年前の10倍近い、などなど色々反論はあるかと思います。
ですが、私の肌感覚からすると、「クロスフィット」という言葉に以前のような新鮮さや熱気が感じられなくなってきているような気がします。ボックスの数も減っているようですし。

私自身も2012年以来オープンには8回連続で参加していたのですが、今回はそれが途切れました。色々個人的事情はあるのですが、以前のような熱意をオープンに感じられなくなっていることは否めません。何しろ、数年前までは3日前にフルマラソンを走ろうと、地球の裏側に出張があろうと、何があってもオープンには参加し続けてきました。

やっぱり、ちょっとマンネリ気味かな、カストロ君の想像力には限界が来たかな、って思うのですが、どうでしょうか?

2019/09/27

スパルタン世界大会でクロスフィッター対OCRアスリート対抗戦





なぜこんなニュースを見逃していたのか。

9月28日(つまりこれを書いている翌日です)、カリフォルニア州北部のスキーリゾート、’レイクタホでスパルタンの世界大会が行われます。

その会場で今回初めての試みであるクロスフィッター対OCRアスリート対抗戦なるものが開催されることが決定済みです。

イベント名:“The Faceoff presented by FITAID.”

クロスフィット、OCR、それぞれが男性3人と女性1人でチームを組みます。
クロスフィットチームは全員がゲームズ本選に出場したトップアスリートたちです。
OCRチームも全員がチャンピオンクラスのようです。

この8人がまずスパルタン・ビースト(21キロ、30個の障害物)を走り、その後に4回WODタイプのワークアウトをやって、順位を決めます。

もっとも、最初のレースはクロスフィッターが30分早くスタートさせてもらうらしいです。
21キロと言えばハーフマラソンの距離。それを30分はハンデ―貰い過ぎやろって思いますけど、とにかくそうなっています。

詳しい内容はこちら
https://morningchalkup.com/2019/09/26/crossfit-and-ocr-square-off-in-lake-tahoe/


OCRを好むクロスフィッターは数多く、僕もその1人です。
もう少し早くこのイベントのことを知っていたら、見に行っていたのになあ。
車で8時間かかるのはいいとして、他の約束を入れてしまいました。

こちらでストリーミング中継されるらしいです。
https://obstacleracingmedia.com/ocr-news/ocrcrossfit-tahoe-throwdown-challenge-2019/



2019/09/18

マイアミ市長はおやじクロスフィッター

観光地として有名なフロリダ州マイアミ市の市長フランシス・スアレスさん(41)がMen's Health オンライン版で紹介されました。



スアレスさんはマイアミ史上初のマイアミで生まれ育った市長さんなんだそうです。ですが、Men's Healthが注目するのはそこではなく、スアレスさんの健康についての考えと取り組みでした。

https://www.menshealth.com/health/a28969943/francis-suarez-miami-mayor-crossfit/

以下抄訳です。

ーー

質問:「健康的」になることはどのような意味があると思いますか?


スアレスさん:身体的に健康であることによって私たちの毎日の暮らしは大きく変わります。適正な睡眠、栄養、そして運動、これらは全て私たちの決断力に影響し、またストレスに対抗する力を与えてくれます。私たちはストレスに満ちた、目まぐるしい時代に生きています。マイアミもその例外ではありません。身体的な健康は精神的な健康にも繋がります。自分自身のキャリア形成を後押ししますし、家族の幸せにも大きな意味を持ちます。

質問:好きなエクササイズは?

スアレスさん:クロスフィットです。なぜならそこにはすべてがあるからです。ジムナスティックがあり、重量挙げがあり、そして有酸素運動があります。いつも大汗をかきます。それもあまり時間はかかりません。それにワークアウトがプログラムされているので、今日は何をしようと考えなくてもいいですし。

ーー

記事にはスアレスさんがクロスフィットの大会に出ている写真も掲載されています。

好きなスナックはクレアチンを入れたプロテイン・シェイク。好きな音楽はロッキーのテーマ「Eye of the Tiger」! すっごいベタなオヤジです。

エライ人なんだろうけど、一緒にワークアウトした後でビールでも飲みたいような人でもありますね。


2019/09/05

マット・フレイザーがCBDについて語る


クロスフィット・ゲームズ4連覇の偉業を達成したマット・フレイザーの独占インタビュー記事がFLOELITEというウェブサイトに掲載されました。

https://www.floelite.com/articles/6561356-mat-fraser-talks-crossfit-games-changes-cbd-much-more


この中に興味深い(私にとっては)やり取りがありましたので紹介します。

まずは抜粋です。

ーーー
ゲームズであなたはどのように体力の回復を図ったのですか?

ゲームズの期間はぼくは1年で最も自分勝手になる。だから出来ることは何でもやる。今年はマッサージ・セラピストを(マジソンに)連れて行った。毎朝と毎晩、それにイベントの前後にマッサージを受けたよ。
ホテルに着いたその日にベッドが気に入らなかったから、Performasleep(アスリートの回復のための寝具を製造販売する会社)に電話して、新しいベッドを届けてもらった。ぼくがホテルにつくと、よく変な目で見られるよ。まるで引っ越しみたいに、ぼくはコーヒーメーカーやらサプルメントやら何やらを運び入れるからね。
それにBeamを使い始めた。今年に入ってから、朝と夜に膝が痛むようになったんだ。それから使い始めた。これはCBD製品だから、最初は半信半疑だった。だけど、とても役に立っているよ。
CBDについてもう少し伺います。CBDには依然として色々な偏見や心配事があると思うのですが、あなた自身はどう思っていますか?ドーピング検査の心配もありますよね。

もちろん、CBDがどこから来ているかを考えると、その懸念があるのは当然だ。だけど、Beamがスポンサーになってくれる前から使っていた。会社の経営者たちと話して、ドーピング検査はもちろん、他のことについても尋ねたよ。ぼくは自分の精神状態を変えるものは何一つ体に入れないようにしているんだ。あまり知られていないことだけど、ぼくはもう何年もの間アルコールすら口にしていない。だから、この製品をとって酩酊状態にならないことを確信しなくてはいけなかった。
そこで、ある友人に頼んで、ますこの製品を試してもらい、さらに本番同様のドーピング検査を受けてもらった。それで問題がないとわかってから、自分でも使い始めたんだ。
ーーー
補足しますと、CBDとはマリファナの主成分の1つです。全米で10の州と1つの地域では娯楽用の大麻(マリファナ)が合法化されていますが、連邦レベルでは未だに違法です。ただ、世界アンチ・ドーピング機関(WADA)は2018年1月に条件付きでCBDを禁止薬物リストから外しました。クロスフィットはWADAのルールに準拠していますので、マット・フレイザーがCBDを使っても、競技ルール上は問題ありません。
ただし、現段階では微妙な問題が残っています。例えば、飛行機に乗るときにはCBD製品は持ち込めません。荷物検査で見つかると没収されます。マリファナが合法化されている州の空港からであっても、航空に関する法律は連邦(FAA)ルールが適用されるからです。
さらに言えば、ゲームズの開催地であるウィスコンシン州は医療目的を含めてマリファナの使用が全面的に違法とされています。CBDの販売も禁止されています。
マット・フレイザーがどのような経路でCBD製品を持ち込んだかはこの記事からは不明ですが、厳密には州法違反を冒していたのかもしれません。
CBD製品とアスリートの関係については、下の記事に詳しく書きました。宜しければご覧ください。









僕自身は全米のクロスフィット・ボックスでココナッツ水とかプロテインとかBCAAみたいにCBDが売られるようになる日はそう遠くないと思っています。マット・フレイザーのこの記事でさっそくBeamを試す人もいるのではないでしょうか。




2019/08/04

クロスフィッターはずんぐりむっくりの時代か

今年のトップ10アスリートの平均身長は173.4㎝、体重は85.3㎏。
平均値だけではなく、皆がとても似た体格です。
クロスフィットに向いた体格って変わってきたのかな。

かの名著「大人の部活」で超一流クロスフィッター(2012年度オープントップ10)の身長と体重の平均値を下の通りとしています(122ページ)。

Ø  男性は身長175センチ、体重82キロ。年齢は26.7歳。
Ø  女性は身長162センチ、体重61キロ。年齢は25歳。


これが2019年男性トップ10です。



身長(㎝)
体重(kg)
NOAH OHLSEN
170.1
86.1
MATHEW FRASER
170.1
88.3
BJÖRGVIN KARL GUÐMUNDSSON
177.8
83.8
SCOTT PANCHIK
175.2
84.7
JAMES NEWBURY
177.8
87.0
JACOB HEPPNER
172.7
87.0
ADRIAN MUNDWILER
172.7
84.7
MATT MCLEOD
167.6
82.0
SAXON PANCHIK
175.2
83.8
WILL MOORAD
175.2
86.1
(平均)
173.44
85.3

どうやらトップアスリートは以前より背が低く、体重が重くなっているみたいです。


ダイエット目的でクロスフィットをやってる人は困るだろうなあ。だけど身長が高くない日本人にとっては朗報かも。背は伸ばせないけど、体重を増やすことはできますものね。

2019/08/02

2019年クロスフィット・ゲームズを観るならどのチャンネルがベストか? 

年から始まった”オープンソース”のネット中継。

同じ映像を多数のメディアがそれぞれの言語で独自のナレーションをつけて放送しています。

https://games.crossfit.com/article/crossfit-games-world-feed-channels/games

今年あるのはアラビア語、オランダ語、英語、フランス語、ドイツ語、ヘブライ語、アイスランド語、イタリア語、ロシア語、ポルトガル語、スペイン語の11言語。来年はぜひ誰かが日本語でやってほしいものです。

このうち、私が理解できるのは英語だけなのですが、その英語だけでも10個のメディアがリストに入っています。

どれも同じ映像なのですから、どれを観ても同じようなものかなと思っていましたが、そう決めつけるのはよくないので、2日目のイベント、6000-m ruck run(重いバックパック背負って走るやつです)の中継中に、英語メディアを上から下まで見比べて(聞き比べて)みました。はい ヒマなんです。

そのようなわけで、極めて私的な2019クロスフィット・ゲームズの英語による中継メディアのランク付けです。

ーー


Australian CrossFit Championship »  Watch | Website

評価:B
男女1人ずつの素人っぽいアナウンサーがオージー英語でTIA-CLAIR TOOMEYの応援をしていました。オーストラリアが好きな人は面白いかもしれません。



Rogue Fitness »  Watch the Rogue Iron Game | Website

評価:A
男女34人の割りとプロフェッショナルっぽいアナウンサーが切れ目なく競技の説明をしていました。

BarBend.com »  Watch on YouTube

瞬間視聴者数:5273人
評価:B
静かなアナウンス、男性2人が割と静かな口調で淡々とアナウンスしていました。途中で音声が途切れることもありました。

Morning Chalk Up »  Watch on YouTube 

瞬間視聴者数:14201人
評価:A
男性2人のプロフェッショナルっぽいアナウンサーが、詳しく選手の説明をしていました。いかにも大手っぽい雰囲気です。視聴者も一番多いかもしれません。

Fitness Feed Media »  Watch on Facebook



イギリスのメディアらしいのですが、指定されたページに行くとUK時間での放送予定が書かれているだけで、ライブ中継が観れませんでした。評価無し。

Spot Network TV »  Watch | Website

指定されたウェブサイトに行くと、トップページに様々なスポーツのアイコンがありましたが、クロスフィットのものがありませんでした。最終日だけ放送するのかな?よくわかりません。これも評価無し。

ION Strength and Conditioning »  Watch on YouTube 

瞬間視聴者数:58人
評価:A+
ナレーション無しでただひたすら映像を流していました。観客の声援や拍手など、会場の雰囲気が伝わってきます。世界中で58人しか観ていなかったということで、超マイナーなのでしょうが、個人的には一番気に入りました。アナウンサーのおしゃべりは嫌いなんです。

Perth FitFam »  Watch on Facebook 

評価:B
こちらもオーストラリアのメディアです。素人っぽいアナウンサーがオージー英語でオーストラリアの選手の応援をしていました。そういうのが好きな人にはお勧めです。

Sergeant No Rep »  Watch on YouTube

瞬間視聴者数:23人
評価:C
こちらもマイナーなメディアみたいなのですが、男性2人のアナウンサーがどうでもいいこと(私にとってはです)を仕方なく話しているように聞こえました。

ーー

というわけで、私のイチ押しは何もしゃべらないION Strength and Conditioning »  Watch on YouTube  です。
マイナー志向が強く、極めて偏見に満ちた私の個人的な好みですので、あまり参考にはなりません。1つのメディアを観た時間は数分ずつぐらいですので、私が気に入った最大の理由であるナレーションがなかったことも、たまたまその時にアナウンサーがトイレにでも行っていたのかもしれません。
最初に書きました通り、どうせどこを観ても同じ映像ですから、実際のところ大した違いはありません。私と同じぐらいヒマな方は、見比べてみるのも楽しいかもしれません。



2019/08/01

2019年クロスフィット・ゲームズ初日の感想

一日中、ネットで断続的にクロスフィット・ゲームズの中継を観ながら過ごしました。
と言っても、観たのは男女の個人部門だけですけど。やっている人達には悪いのですが、私は開会式とかグループ部門には興味がありません。

個人部門の競技者はイベント1で75人に、イベント2で50人にカットされました。明日からの3日間で、さらに40人、30人、20人、最後は10人と競技者が減っていくそうです。

以下、感想です(順不同)。


  • マット・フレイザーがイベント1、2とも1位で断トツのトップです。どうやらフローニングに並ぶ4連覇は濃厚のようです。そうなると、誰もが思うのは、フレイザーとフローニング、どっちが凄いんだろう?ってことですよね。フローニングが来年個人部門に復帰してくれたら興奮するだろうなあ。

  • 残念ながら、日本代表男女の2人はイベント2でカットになりました。残った選手の国籍は女性部門の方が多様のようですね。男性部門は相変わらずアメリカが多いけど、ぎりぎりの50位に中国の人が入っているのが嬉しい。

  • 今朝は開始直前ギリギリまでイベント1の内容はわかりませんでした。イベント1が終わっても、しばらくはイベント2は未発表でしたし、初日が終わっても、残り3日間のイベントは全て未発表です。これだけ徹底的にワークアウトの内容が伏せられているのは記憶にないのですが、ありましたっけ?

  • イベント1、2ともまあクロスフィットっぽいワークアウトで、あまりサプライズはありませんでした。せっかく自然が豊かなウィスコンシン州まで行っているのだから、昨年までのようにいつかは湖や野原のイベントが来ると思いますが、問題はどのタイミングで来るかですね。個人的には最後に残った10人でトライアスロンみたいなサバイバル・レースをやってほしいです。今までは最終日はテレビ中継の都合もあって、比較的短いワークアウトだったけど、どうせ今年からはネット中継だけなのだから、何時間でもかけたらいいのに。




2019/07/31

2019年クロスフィット・ゲームズを観る方法

今年からクロスフィット・ゲームズの中継はテレビではありません。
ESPN もCBSも放映しません。

その代わり、クロスフィット本部から提供される映像を希望するメディアが自由にナレーションをつけて放送するという”オープンソース”という形式で行われます。

現在わかっているメディアは以下のリンクで見ることが出来ます。

https://games.crossfit.com/article/crossfit-games-world-feed-channels/games

ご覧の通り、英語がメインで、他はヨーロッパ言語ばかり。
日本語はありません。

せっかく世界中のあらゆる言語でクロスフィット・ゲームズが観れますよって話だったのに残念です。だってヘブライ語とかアラビア語だってあるんですよ!

面白いのは、クロスフィット本部はフェイスブックと喧嘩しているけど、この公認メディアはフェイスブックを使うところが多くあるってことですね。

それと今年から、会場の観客も自由にカメラを持ち込んで動画を発信していいよってことになりました。彼らもフェイスブックやインスタグラムを使うでしょうから、クロスフィット関係のお友達、そのまたお友達って人を辿れば、会場からのライブ動画があちらこちらで見れるかもしれません。


2019/07/06

論文紹介:クロスフィットは他のフィットネスと比較して安全。

クロスフィットには怪我で辞める人が多い、って論文を全米ストレングス&コンディショニング協会が2014年に発表して、それ以来グラスマンのおっさんがこの協会を目の敵にして、泥沼の訴訟が両者の間で続いています。

その発端となった論文は全く反対に、クロスフィットは安全だよって結論を出した論文がアメリカ・スポーツ整形外科ソサイエティって学術団体から発表されました。


A 4-Year Analysis of the Incidence of Injuries Among CrossFit-Trained Participants

https://journals.sagepub.com/doi/full/10.1177/2325967118803100



2013年から2017年までの4年間に渡って、3049人のクロスフィッターに対して聞き取り調査を行ったそうです。
結論として、クロスフィットで怪我をする確率は他のフィットネス・プログラムと比較しても低い方で、だからクロスフィットは安全なんだよ、ってことです。

但し、以下のグループは、比較的クロスフィットで怪我をする割合が多くなるとのことです。

1)クロスフィットを始めて1年以内
2)クロスフィットをやるのが’週に3回より少ない


だから、クロスフィットは初心者用のプログラムを工夫するべきだ、としています。

ーー

僕自身はクロスフィットで怪我をしたことはありません。野球とかサーフィンとかマラソンとかではあります。クロスフィットって他のスポーツと比べたら安全だよって、同じことを思ってきました。

だけど、クロスフィットのコーチをしていて、ボックスで怪我をしてしまった人たちは何人か見てきました。確かにクロスフィットを始めて間もない人とか久しぶりにボックスに来たって人が多かったかな、と思います。

要は週3回じゃ足りない。もっと毎日のようにクロスフィットをやって、それを1年以上続けなさいってことですね。

2019/07/02

クロスフィットのボックスジャンプの使い方はちょっと違うんじゃないかなと考えるわけ

僕はクロスフィットを始めて7年以上になります。このブログもそれぐらい続いています。
クロスフィットにハマるあまり、サラリーマンを辞めて、クロスフィットのコーチにまでなってしまいました。

当然、クロスフィットを誰よりも深く愛しているわけですが、これだけ長い間付き合っていると、クロスフィットの何から何まですべてが素晴らしいというわけではないのだな、と思い始めた部分も少しはあります。

僕はクロスフィットのコーチになるのと並行して、ストレングス&コンディショニングを大学院で学びました。グラスマンのおっさんが目の敵にする米国ストレングス&コンディショニング協会の資格も取りました。
そうやって外部からの視点を持つことで、クロスフィットにどっぷり漬かっていた時には見えなかったものも見えてきます。

どんなに仲が良い恋人同士でも、付き合っている時間が経つにつれ、最初の頃の夢が醒めていき、あれほど素晴らしいと思えた相手の欠点も目についてくることに似ていますね。そんなときに、別の魅力ある誰かに出会ってしまうと、心が移ってしまうこともあります、って例え話は危険な方向に行く可能性があるのでやめておきます。

それはさておき、僕がクロスフィットのそれはちょっと違うんじゃないって思うことの1つにボックスジャンプの使い方があります。

ボックスジャンプはプライオメトリックス・トレーニングの一種です。プライオメトリックス・トレーニングの目的は瞬発力と爆発的なパワーを高めることにあります。
ところがクロスフィットでは、このボックスジャンプをスタミナトレーニングにしてしまうことがよくあります。



勿論、ボックスジャンプを何回も繰り返したら疲れますし、それに耐えたらスタミナもつきます。
だけどスタミナ・トレーニングならもっと別の方法があるだろうと思いますし、何よりまずいのは、疲れた状態でボックスジャンプをするとケガの確率が非常に高くなることです。

ボックスの形状にも大いに問題があるのですが、脛をボックスの角にぶつけて出血する事故は多くのクロスフィッターは経験済みなのではないでしょうか。ボックスをウレタンフォームに変えたら、こうしたケガは少なくなると思いますが、多分値段が高いのでしょうね。

脛をぶつけるぐらいなら痛いだけで済みますが、もっと深刻なケガの心配もあります。ボックスジャンプを何回も、しかもタイムを競ってやらせるものだから、両足でジャンプして下りて、またすぐに跳び上がる人が多いですが、これはふくらはぎに大きな負担がかかる、かなり危険なテクニックです。私の元コーチはボックスジャンプが入ったオープンの競技でこれをやって、アキレスけん断裂の大けがを負いました。

それを見て以来、僕は自衛のために、ボックスジャンプでは必ず片足ずつ下りることにしていますし、クライアントにもそうするよう強く勧めています。リスク覚悟で両足ホップをする人を無理に止めはしませんが。

そんなわけで、ボックスジャンプに関する記事を書きましたが、いつもとは違い、あえて「クロスフィット」には触れないことにしました。

https://melos.media/training/42794/

2019/06/08

クロスフィットが専門分野トレーニングも外部に丸投げ。アウトソーシング化の流れは止まらず


クロスフィット本部から上のようなメールを受け取った人は多いのではないでしょうか。

ウェイトリフティング、ジムナスティック、などの専門分野のセミナーがこれからは"CrossFit Preferred Courses"になるというお知らせです。

いつもの通り、本部からのお知らせはわかりにくい表現が多いのですが、要するにこれからは、こうした専門分野のセミナーはクロスフィット直営ではなくなり、それぞれのエキスパート(SME - Subject Matter Expert)たちに運営を丸投げしますよ、ってことです。

ゲームズからリージョナルを廃止して、全て外部のイベントを認定するようにしたことと似ていますね。

今後はクロスフィット本部はSMEを認定して、年間5000ドル徴収して、あとはどこでセミナーをやろうが、どれだけ料金をとろうが、コースの内容をどのように変えようが、すべてSMEに任されることになります。

今まではセミナーの収益は70対30の割合で、クロスフィットの取り分が30%でした。これからはSMEは全額自分のものになる代わりに、年間5000ドル払わないといけないし、宣伝や集客にクロスフィットの助けを得られなくなります。
いわば、こうしたセミナー運営者もボックスオーナーと同じような扱いになるってことですね。

競争原理が働くことで、人気のある分野には複数のSMEが参入することもあるでしょうし、逆に採算が取れないクラスはなくなるかもしれません。

今のところ、現在あるコースはそのまま続くようですが、これもまた将来はどうなるのか予想がつきません。

私個人的にはウェイトリフティングのセミナーは受講してとても良かったと思っています。でも、あのクラスは人気があるから、今後は値上がりするかもしれませんね。

2019/06/07

クロスフィットがフェイスブックに喧嘩を売るわけ


524日にクロスフィットがフェイスブックとその傘下のインスタグラムから全ての公式アカウントを削除したというニュースは多くのクロスフィッターを驚かせました。

クロスフィットは初期のころからソーシャルメディアとは密接な関係にありました。そもそもクロスフィットなるものを知ったきっかけがソーシャルメディアだったという人も多いでしょう。かく言う私もその1人です。

2週間たった今でも、状況は変わっていません。どうやらクロスフィットのフェイスブック離れは本気のようです。クロスフィット本部ウェブサイトの公式発表ではフェイスブックがメンバーのプライベート情報を恣意的に利用していることを理由に挙げています。

同じようにフェイスブックのプライバシー管理に不満を表明する会社や組織は数多くありますが、実際に反対行動に出た会社はさほど多くありません。

そのため、クロスフィットが取ったこの行動はスポーツやフィットネス関係以外からも広く注目を集めています。一般大手マスコミはもちろんのこと、ついには最も権威がある経済専門紙のWall Street Journalまでもが特集記事(528日付: https://www.wsj.com/articles/crossfit-leaves-facebook-11559085441)を掲載しています。

ところが、どうも日本のマスコミはこの話題を無視しているようです。NHKも朝日新聞も日経新聞も報道した気配はありません。

日本ではクロスフィットの知名度がまだ低いからだよ、という側面もあるでしょうが、インターネットの巨人であるフェイスブックに喧嘩を売る会社が現れたことの意味をわかっていないのではないだろうか、と他人事ながら心配にもなります。
  

Banting 7 Day Meal Plansとは?

今回の騒動のそもそものきっかけとなったのは、クロスフィットとは無関係の「Banting 7 Day Meal Plans」というフェイスブックの1グループが一旦削除され、しばらくして復活したという出来事です。
このグループを主宰しているのは南アフリカにある同名の会社あるいは組織で、160万人と言われるメンバーの多くも南アフリカの人で占められています。
今回のことがあるまで、殆どのクロスフィッターは「Banting 7 Day Meal Plans」の名を耳にしたことはなかったでしょう。私も全く知りませんでした。南アフリカ? あまりクロスフィットと関係が深そうには思えません。
このグループは一言でいえば、低炭水化物、高脂肪の食品レシピの情報を交換する場です。加工食品はなるべく使用せず、出来るだけ自然の食品を選択することを勧めています。彼らはあまり運動には関心がなく、食生活を改善する主要な目的はダイエットのようですが、食品に関してはクロスフィットが推奨する栄養学と共通する部分が多い団体です。
このグループのメンバー情報がフェイスブックによって恣意的に政府や大手食品会社などに使われている、クロスフィットのメンバー情報も同じ目に会う前にオサラバしよう、クロスフィットのボス、グラスマンのおっさんはそう考えたらしいです。

グラスマンの真の敵は?

今年になってからクロスフィット本部のウェブサイトが刷新され、健康や食品に関する情報がメインに取り扱われるようになりました。中でもBattlesというセクションにはクロスフィットが抱えている数多くの訴訟についての説明がこれでもかと掲載されています。
訴訟の相手の多くは政府機関、食品会社、学術団体、グラスマンが「敵」と呼ぶ権威です。グラスマンによれば、彼らのせいで現代人は間違った栄養学や常識を刷り込まれ、多くの疾病の危機にさらされているということです。

もちろん、フェイスブックから離れた理由についても説明があります。
https://www.crossfit.com/battles/crossfit-suspends-facebook-instagram
クラスマンの主張が正しいか否かはともかくとして、最初にフェイスブックのやり玉に挙がったのが食と健康に関してクロスフィットと同じ思想を共有するグループでなければ、クロスフィットがフェイスブックから離れるという事象にはつながらなかったのではないか。そんな気がします。プライバシー云々は後付けの理由ではないかとまで疑ってしまいます。

 フェイスブックから離れることによる影響は?

削除される前のクロスフィット関係グループのメンバー数はおよそ以下の通りでした。
クロスフィット本部フェイスブック:310万人
クロスフィット・ゲームズのフェイスブック:270万人
クロスフィット本部インスタグラム:240万人
クロスフィット・ゲームズのインスタグラム:280万人

つまり、全部合わせると、クロスフィットは約1000万人のファンに情報を発信するチャンネルを失ったということになります。
ツイッターとYoutubeはそのまま残っているとは言え、短期的にも将来的にも、マーケティングやブランドに与える影響は大きいと言えるでしょう。

もちろん、そんなことはグラスマンのおっさんもわかってはいるはずで、彼が言う「真の敵」との闘いが持つ意味はそうした経営的な損得勘定より優先するようです。

クロスフィットに続く会社はあるか?

そうなりますと、次なる問題はクロスフィットに同調してフェイスブックから離れる会社はあるか? です。
今のところ、そのような目立った動きはありません。フェイスブックにはプライバシーに関して重大な問題があることは承知していても、それでも顧客とのチャンネルを失うわけにはいかない、そんな会社が殆どのようです。そのことは、クロスフィットのボックスの多くまでもが今でもフェイスブックを利用し続けていることからでも容易に想像出来ます。

もしグラスマンのおっさんが暴走老人と化して、「クロスフィットのアフィリエイトでいるためにはフェイスブックの利用を禁じる」なんて条件を作るようなことがあれば話は別ですが、多分そこまでは出来ないでしょう。ただ、良くも悪くも業界のバッドボーイであり続けたグラスマンのこと、将来に何が起きるかは誰にもわかりません。

2019/06/06

ドーピング違反者の素晴らしいコメント

クロスフィット・ゲームズでまたドーピングによる出場停止処分を受けた選手が出ました。
Lauren Herrera と Chantelle Loehnerの2人の女性アスリートで、ともに今後4年間はクロスフィットの競技に出ることは出来ません。

https://www.boxrox.com/top-crossfit-athletes-doping-bans/

ドーピング検査の方法内容、またその罰則の妥当性については、僕にも色々考えることがありますが、今回はそれより何よりChantelle Loehnerさんが発表したコメントがとても素晴らしいと思えたので、ここで紹介したいと思います。

角谷訳:
前略
「このプロセスの中で私を愛して支持してくれた人達に感謝します。同時に、私を支持しなかった人達に対しても、私には憎しみはありません。私の人生におけるこの瞬間が私と言う人間を決めつけさせはしません。傷つき、失い、怒り、そして恨み、これらすべての感情は一時的なものだと信じています。」


「この出来事から得るものがあるとしたら、それは私は今より良い人間になる努力を続けることが出来るということです。それが何を意味するかは今はわかりませんが、私はけっしてあきらめません。前を向き、胸を張って、これからの人生を歩んでいきます」
原文:
I appreciate those who have supported and loved me through this process, and I cast no hate or judgment to those who have not. I will not let this moment in my life define me as a person. I am confident that these feelings of hurt, loss, anger, resentment, and everything else are only temporary.
If anything it has helped me realize that I am capable of so much more and can continue to be successful in my journey. I don’t know what that looks like or what that means right now but I will never quit. With that, I will hold my head high and seize every future opportunity that crosses my path ”
自己弁護もしなければ責任転嫁もしない。感謝はしても同情を引こうとはしない。
すごいアスリートだからメンタルも強いのか、それとも強いメンタルを持っているからすごいアスリートになれるのでしょうか。

まあ最初からドーピングしないのが一番素晴らしいのでしょうけど。


2019/06/02

クロスフィットしなかったらマラソンで自己新が出ちゃった。Crossfit Enduranceは間違っていたのか?

もう6年も前になりますが、Crossfit Enduranceのことについて、このブログに下の記事を書きました。

 Crossfit Endurance - クロスフィットでマラソンを走る?

マラソン練習といえば、月間○○キロ!みたいにひたすら長距離を走るのが主流だったのに対して、走るのは週2、3回にとどめて、残りの日はクロスフィットのトレーニングをしましょう、走る日も長距離だけでなく、短・中距離のインターバル走を多くやりましょう、そっちの方が持久力を高めるし、速くなるし、怪我もしなくなりますよ、って趣旨でした。

そのときのタネ本はこれでした。



https://www.amazon.com/dp/1937715140/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_RJ-8Cb0GKME9C


 この本に書かれたやり方に従って、100キロのウルトラマラソンを走ってみましたし(型破りウルトラマラソン攻略法)、フルマラソンも毎年のように出てきました。確かに怪我は全くなく、レースの後の回復力も格段に上がりました。

 だけど、フルマラソンのタイムは6年前に出した3時間30分を最後に、一向に伸びませんでした。もちろん、46歳から52歳になった加齢のこともあるでしょう。普通にしていたら、トシを取れば、タイムが落ちるのは当たり前です。

 ですけど、皆さんご存知の通り、クロスフィッターは普通ではありません。いくつになっても自己新を更新する人は珍しくありません。僕自身もクロスフィットの他の種目、例えばオリンピック・リフティングでも、スクワットやデッドリフトのようなパワー系でも、マッスルアップや逆立ち歩きみたいな体操系でも、全て自己新が出ているのに、ランニングだけは足踏みっておかしいじゃないかって思い始めました。

 そこで、期間限定ながらも、クロスフィットを封印して、伝統的な長距離ランナーの練習方法を試してみることにしました。今年のオープンが終わった3月後半から2か月間、ただひたすら走る練習をやってみたのです。その間、クロスフィットはマッスルアップとかのスキル練習をするだけで、ウェイトをつけたトレーニングは一切やりませんでした。

今回のタネ本はこれです。


https://www.amazon.co.jp/dp/4047316261/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_WK-8CbPF3KTNC

 すると、どうでしょう。Crossfit Endurance を6年間やって1度も破れなかった3時間30分の壁をいとも簡単に越えて、3時間26分台のタイムが出てしまいました。陸上競技経験者から見れば笑ってしまうようなタイムですが、自己新記録には違いありません。

 これには困りました。走ってばかりじゃ速くならないよ、とか、走ってばかりじゃ怪我するよ、って散々言っておきながら、実際に試してみたら全く逆の結果が出てしまったのです。

 さらにフルマラソンを走って1週間も経たないうちに、30キロのトレイルラン・レースに出てみましたが、ここでもかってないほどの調子で走ることが出来ました。ケガも疲労も全くありません。タイムはともかく、回復力だけはエリートランナー並みについてきました。

 今まで、僕がやってきたこと、言ってきたことは間違いだったのかもしれません。

 結論を出すのはまだ早いとは思っています。2か月間クロスフィットをやらなかったからと言って、それまで積み上げてきた成果がゼロになったわけではありませんから。

 今のところの僕自身を納得させている仮説は、普段はCrossfit Enduranceのやり方で体を鍛えて(オフ・シーズン)、レース前の数か月だけはランニングに集中する(プレ・シーズン)のが、マラソンで自己新を出すには最も効果的な方法なのではないかってところです。

2019/05/22

AGOQ 60歳以上女性の部に参加したアスリートの言葉


私が所属しているボックスからAGOQ に参加したアスリートがボックスの皆に向けたメッセージです。
私がこんな風になりたいと思うロールモデルでもありますので、ここに紹介したいと思います。


「AGOQが終わり、なんとか回復しました。この経験を通して考えたことを皆に伝えたいと思います。
ご存知かもしれませんが、私はオープン予選の60歳以上女性の部で103位になりました。とてもうれしい結果でした。私の人生のゴールは生涯フィットで、活動的で、かつ機能的であり続けることです。それを達成する為の方法としてクロスフィットを選んだことは間違いがなかったと確信できたからです。
私はこのボックスのグループレッスン、プログラム、そしてパーソナルレッスンで身に付けたすべてを今回のテストに役立てました。
ボックスのコーチたち全員、私の息子、そして夫に感謝します(訳者注:この人の息子さんはコーチの1人で、ご主人もメンバーです)。皆が時間と知識を私のために使ってくれました。
私はアクティブなライフスタイルを送れていることにとても幸せを感じています。子供たちとスポーツを楽しむことも、孫たちと公園で追いかけっこすることも出来ます。買い物袋を抱えて、アパートの階段を1日に何回も昇り降りすることが出来ますし、何よりボックスの素晴らしい仲間たちと最低でも週に5回はワークアウトしています。
AGOQでの経験は予想していたよりはるかに素晴らしいものでした。クロスフィットの競技について知識を深めることが出来ました。日々のワークアウトをこなし、それから回復することに、文字通り私が持つ全てを費やすしかありませんでした。1日に何回もワークアウトをするので、チャレンジする回数もその分増えていきます。
繰り返しになりますが、皆のサポートに心から感謝します。皆さんがいなければ、私はモチベーションを保つことはきっと出来なかったでしょう」

原文:

Now that the dust has settled and I have recovered, I wanted to share some thoughts from the Online Qualifier experience. If you haven't heard, I placed 103rd in the world in the 60+ age group. I am excited with that result! This shows me that my goal in life to stay fit, mobile and functional is achievable through the "vehicle" I've chosen called CrossFit. I took the training, programming and personal training I have received from both CF Ohana and Tribe and put it to the test. Kudos to all the coaches, my sons and my husband who have invested time and knowledge into my training. I am happy to say I am fit for my active lifestyle. I am able to play sports with my kids and chase after my grandkids at the park. I can carry my own groceries, go up and down the stairs in my apartment building multiple times a day and train at least 5 times a week with an awesome community of athletes.
I am very grateful for the CFOQ experience. It was much more than I thought it would be. My understanding and appreciation for all that CF athletes do to compete has grown. It literally took over my life where everything was influenced by the work out that day and then the recovery after. CF althletes do multiple workouts each day so these challenges are multiplied. Again I want to thank my Tribe for your support through it all. I would not have been as motivated to get through the work without you.”

2019/05/19

ウィスコンシン州マディソン市には意味はあった

2018年からクロスフィット・ゲームズがそれまでの開催地であったカリフォルニア州ロサンゼルスからウィスコンシン州マディソン市に移ると聞いたとき、殆どの人はえらいイナカでやるなあと驚いたと思います。
と言うよりも、どこ、それ? という反応が一番多かったでしょう。
ウィスコンシン州の州都らしいですが、世の中そんなん知らない人が大部分だと思います。
僕もその一人でした。

ところが、米国スポーツ医学学会が出した以下のレポートによると、マディソン市は「全米で最もフィットな都市」総合ランキングの第5位なんだそうです。

https://americanfitnessindex.org/wp-content/uploads/2019/05/2019-American-Fitness-Index-Summary-Report_FINAL-20190422.pdf

しかも、個人の健康に関する分野では全米2位なんだそうです。
人口10000人あたりの公園の数は全米1位なんだそうです。
クロスフィット・ゲームズを開催するのに相応しい都市だったんですね。
不明を恥じます。
Embed from Getty Images


日本から直行便なんかありませんし、日本の食べ物なんて手に入らないだろうし、色々な不便があるでしょうけど、それでもスポーツをする環境には恵まれた場所のようです。

クロスフィットとは関係ありませんが、僕が住むカリフォルニア州アーバイン市も総合8位に入っております。どうせなら、ここでゲームズやってくれないものか。

2019/05/01

死ぬまでには1度は出たいAGOQ (Aged Group Online Qualifier)。今年は5月2日から。



クロスフィット・ゲームズの選考方式が今年から大きく変わったことはここでも何回かお伝えしてきましたが、ティーンとマスターの各年代部門は昨年までとほぼ同じです。オープン予選における各年代部門のトップ200人のみが参加を許される第2次選考、AGOQ (Aged Group Online Qualifier)が今年も5月2日から6日に渡って行われます。1点だけ昨年までと違うのは、今年からクロスフィット・ゲームズ本選に進出できるアスリートの数が各年代部門20人から10人に削減されたことです。

 AGOQはオープンと同様にオンライン選考です。木曜夜にWODが発表され、翌月曜夜までにスコアを提出する点も同じです。オープンと違うのは、5つのWODを全て5日間の内に行わなくてはいけないこと。これはきついです。そもそも、1つ1つのワークアウト自体、オープンのそれよりもはるかにきつい内容なのですから。

このAGOQは私にとって憧れの舞台です。なんとかこれに参加したいと思い、日々頑張ってトレーニングに励んでいるわけですが、世界トップ200人には全く手が届きません。今年のオープンでも日本の男性50-54歳部門では2位、だけど世界では1279位でした。それほどまでに、このおっさんクロスフィットにおいては日本と世界の差は大きいのです。

なんとかAGOQに出てみたいと思うあまり、資格もないのに自分で勝手にワークアウトをやってみるってむなしい試みを2年連続でやりました。

勝手にAGOQシリーズ:
2017: 妄想Online Qualifier - もし僕が15歳の少年であったなら、あるいは50歳の女性であったなら
2018: 再びOnline Qualifier - 今年は現実派

 今年はちょっと別のことに取り組んでいますので、やりません。どなたか代わりに頑張ってください。

 公式ウェブサイトのリーダーボードを見てみると、今年のAGOQには2人の日本人が出場されるようです。

Women 50-54
Yukiko Riley: https://games.crossfit.com/athlete/66839 
Crossfit Oldtown, VA

Boy 14-15
Chase Day: https://games.crossfit.com/athlete/1446530 
Crossfit Mongoose, Okinawa

このお2人には是非頑張ってほしいです。全然知らない人ですが、応援してます。このブログ、見てくれていたら嬉しいけど、多分そんなことはないだろうな。