2024/09/14

おじいちゃんが運動をすると、孫の代までアタマが良くなる。スペインの神経科学者たちが発表

 













おじいちゃんが運動をすると、孫の代までアタマが良くなる。

そんな発見(*1)が発表されました。ただし、実験マウスでの段階です。

*1. Grandfathers-to-Grandsons Transgenerational Transmission of Exercise Positive Effects on Cognitive Performance

https://www.jneurosci.org/content/44/23/e2061232024

研究を発表したのはスペイン国立研究所(CSIC)に勤務する神経科学者たち。


運動をすると認知能力が高まる、あるいは低下を抑えられることは、もはや医学上の定説ですが、それが孫の代まで遺伝するという話です。

研究では実験マスクを運動グループと非運動グループに分け、それぞれの子孫の認知能力を比較しました。運動グループに課せられた運動とは、1日40分のトレッドミル走、それを6週間続けるってものです。

結果は前述の通り、運動グループの孫世代は非運動グループの孫世代より、あらゆる角度からの認知能力テストで優れた結果を出したとのことです。その間に挟まれる2世の世代は運動をまったくしなくても、同じ結果だったそうです。

おじいちゃんが運動した効果は子どもを通り過ぎて孫に遺伝する。すごい話です。なお、この研究はオスのマウスだけに限ったそうで(理由は不明)、運動効果が性別を越えて遺伝するかどうかは今後の研究課題として残っています。




2024/09/07

運動とタイミング:血糖値を下げるには夜間がベスト













1日のうちにどのタイミングで運動をするともっとも健康に良いか? にはたくさんの研究がなされてきました。

早朝ジョグは体脂肪を効率よく消費するからダイエットに良いという研究(*1)、就寝の数時間前までに運動を終えると睡眠の質が上がると言う研究(*2)、どの時間帯でも毎日決まった時間に運動すると骨を丈夫にするという研究(*3)、などなどです。


*1. https://www.frontiersin.org/journals/physiology/articles/10.3389/fphys.2022.893783/full

*2. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34416428/

*3. https://www.nature.com/articles/s41467-023-42056-1


それじゃ結局、どの時間帯に運動するのがベストなのと言いたくなりますが、たぶん答えはその人が何を求めているかによって変わってくるのでしょう。


糖尿病の人や、その心配がある人にとっては、血糖値を下げることは大切です。その目的に関すると、夜の時間帯(午後6時から12時までの間)に「穏やかからやや強い強度」の運動をすることが、血糖値コントロールにもっとも効果があるとする研究(*4)が発表されました。

*4. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1002/oby.24063


研究対象となったのは平均年齢47歳、平均BMI32.9 の肥満型男女186人とのことです。つまり、糖尿病の恐れが強い人たちですね。もちろん、そのカテゴリーに含まれない人でも、血糖値を上げないには越したことはありません。






カストロはInstagramで謝罪、CEOは内部メールで「まだ調査中」








Lucaさんの声明を受けて、カストロが謝罪しました。といっても、個人のインスタグラムでの話ですけど。

https://www.instagram.com/p/C_j7lCDxouo/?

「(競技を続ける)決断はクロスフィット組織が下したもので、私はその決断の責任をLucaさんや家族、そしてアスリートたちに負わせたくなかった」

「私は今までこのような状況を経験をしたことがなく、そして大きな過ちを犯してしまった。心から謝罪する」


クロスフィットCEOの方は組織関係者にメールを送ったそうです。第3者機関による調査は現在も行われている。結論が出るまでには時間がかかる。そんな内容だったとBarbendが報じています。

https://barbend.com/crossfit-ceo-don-faul-lazar-dukic-death-investigation/




2024/09/05

クロスフィット・ゲームズで死亡したLazar Đukićさんの兄弟、Luka Đukićさんが長文の声明を発表


 











クロスフィット・ゲームズで死亡事故が起きてからちょうど4週間が経ちました。CEOが約束した調査報告も新たな安全対策の発表も未だにありません。

死亡したLazar Đukićさんの兄弟、Luka Đukićさんが長文の声明を発表しました。

https://www.instagram.com/p/C_iTzwVot8_/?utm_source=ig_web_copy_link

Lukaさんもその日、選手として同じ競技に参加していました。ランと水泳に関してはLazar さんの方が上だったため、Lukaさんはその後ろを追いかける形になったいました。

いくつかのポイント:

  • カストロは最初「Lazarがつけたチップ番号はすでにゴールした」とLukaさんに伝えた。後に間違いだと別のスタッフが言った。
  • カストロが翌日のゲームズを続行すると告げたとき、Lukaさんは賛成しなかった。するとカストロは「それは君の決めることではない」と言った。
  • Lazarさんの追悼イベントに出席を求められたLukaさんはメディアからのプライバシー保護を求めたが、クロスフィットHQはその対応を約束しなかった。
  • 事故当時の動画では、Lazarさんの近くにいた2人のボランティアがパドルボートに乗って、何の救助活動を行かった。
  • Lazarさんの解剖所見では心臓マヒ等の兆候はなく、極めて健康体だった。

遺族の感情を差し引いても、カストロとクロスフィットHQの対応は酷かった。そんな風に感じられます。真実を明らかにするべきです。

2024/08/11

クロスフィット・ゲームズで死亡事故。現在までに分かっていること(適時更新)

 








クロスフィット・ゲームズは2024年度から会場をダラス・フォートワースに移して行われましたが、その初日の第1イベントで大会史上初の死亡事故が発生するという最悪の幕開けとなりました。

ちょうどパリ・オリンピックと開催時期が重なっていたため、アメリカでもあまり大きくは報道されませんでした。日本もきっとそうだったと思います。

それでもAP通信やCNNなどで記事になっています。

https://apnews.com/article/crossfit-competition-death-texas-lake-74b2aaac5962ce35dc40a3838a9a4076


こうした報道から、現時点で分かっていることを報告します。今後新たな情報が入り次第、更新します。

事実

  • 事故が発生したワークアウトは『Lake Day』。屋外で行われ、3.5マイル(5.6km)走った後で、湖を800m泳ぐものだった。
  • 死亡したアスリートはセルビア人のLazar Dukic、28歳。
  • Dukicが溺れたのはゴール直前。それまでトップグループにいた。
  • Dukicが水中から浮かんでこないことにチームが気づき、消防隊と警察の捜索が行われた。
  • Dukicは元水球の選手で、水泳は得意だった。
  • ゴール付近にはパドルボートに乗ったライフセイバーが数人配置されていたが、彼らがボードを降りて水中に入ることはなかった。

 その後の経過

  • 初日の競技はそのまま中止となった。
  • 2日目以降の競技は再開した。
  • 前年度男女チャンピオンなど、競技を棄権したアスリートは10人を越えた
  • 最終競技まで予定通り行われた。
  • クロスフィットCEOは動画で声明を発表し、警察や救急隊の調査に全面的に協力し、その結果を踏まえて今後の対応を決めると述べた。
  • クロスフィットの名を冠したイベントで、オープンウォーターやプールにかかわらず、一切の水泳を種目にすることを禁止する。解除される期限は未定。そんな内部通達が本部から出された (8月16日追加
  • Brent Fikowskiがリーダーを務め、クロスフィットのトップ選手たちが集まったグループ、Professional Fitness Athletes’ Association (PFAA)が声明を発表。以下の3つを要求。(8月21日追加
1)死亡事故に関する第三者機関の調査
2)安全対策委員会の設置
3)Dave Castroの追放




個人的見解

クロスフィットの安全対策が十分であったかどうかは、今後の調査によって明らかになると思います。誰が悪かったか、という犯人捜しはその後でもよいと思います。

ただ、競技の内容については個人的に思うことがあります。
約5㎞のランと約1㎞の水泳という組み合わせは何回か経験があるからです。

Aquathlon(アクアスロン)と言って、トライアスロンから自転車を除いたレースのことです。
僕が何回か出場したレースは、約1㎞を海で泳ぎ、その後で周囲や砂浜を5㎞走るというものでした。つまり、今回の事故が起きた競技と同じ内容、ただし、ランと水泳の順番が逆でした。

5㎞のランと1㎞の水泳を続けてやると、もちろん体力的にきついことは言うまでもありません。他人と順位を争うレースなら尚更です。

体力の限界に近づいたときに、水中を泳いでいるか、あるいは陸上を走っているか、致命的な事故が起こりやすいとすればどちらでしょうか。

トライアスロンでも、アクアスロンでも、水泳のパートが一番先に行われることには意味があるのかもしれません。






2024/06/05

筋トレはもう初心者じゃないぜって人に読んでもらいたい電子書籍 


 











https://www.amazon.co.jp/dp/B0CWB2NYN6


筋トレは一通りやってみて、大体のことは知っている。

そんな人たちに「それってホントですか?」とか「これ、知っていました?」と問いかける話題を選び、英語の文献を調べてみました。


  • 想像するだけで筋肉は強くなる?
  • 筋トレ前にお気に入りの音楽を聴くと、パワーと持久力が向上する?
  • 筋トレ中に大声で叫ぶとパワーが増す?
  • 筋トレ効果の大きさは遺伝子で決められている?
  • 遅筋と速筋の割合は変えることができる?
  • 「パワーをつけるなら高重量低回数」はウソ?
  • セット間の休息は短い方がキツイ。しかし、効果は?
  • 筋トレは週に何回がベスト?
  • 片側だけの運動は反対側の筋力リハビリにも効果がある?
  • なぜアスリートは回復を重視するのか?
  • 「トシをとると疲れがとれにくくなる」はウソ?
  • アイスバスは筋トレにはむしろ逆効果?
  • 筋肥大にたくさんのたんぱく質は必要ない?
  • 「筋トレ終了後30分以内にたんぱく質を摂取」に意味はない?
  • 動物性たんぱく質の方が植物性たんぱく質より筋肉を成長させる」はウソ?
  • プロテイン・パウダーを選ぶならオーガニック?
  • 寿命を伸ばしたいなら、筋トレをやれ?
  • 筋力不足の人は喫煙常習者と同じくらい老ける?
  • 筋トレがメンタルヘルスを改善させる?
  • 筋肉質な身体作りへの強迫観念が若い男性を蝕む?

2024/04/28

懲役27年間を経て出所したアスリートがクロスフィット・ゲームズ準々決勝ラウンドに出場


 







2024年4月25日付で『Barbend』に公開された記事に感動したので、紹介します。

コロラド州オーロラのCrossfit Mach 983でコーチを務めるトレバー・ジョーンズさんが2024年のクロスフィット・ゲームズ準々決勝ラウンドに進みました。結果は45-49歳の部で約2400人中1223位。各部門トップ200人が選ばれる準決勝ラウンドには遠く届きませんでした。

ジョーンズさんはオープン・ワークアウトに過去8年間挑み続けてきましたが、正式に登録したのは今年が初めてでした。なぜなら、ジョーンズさんは17歳のときに殺人罪で有罪となり、その後27年間を塀の中で過ごしてきたからです。

矢吹丈は少年院で「明日のために」ボクシングを学びました。丹下団平が送ってくる葉書だけが頼りでした。

ジョーンズさんにクロスフィットへの道を示したのはCrossfit Mach 983のオーナー、フレッド・デイトンさんです。

デイトンさんは刑務所内で運動を通じたリハビリを提供する非営利活動「Redemption Road Fitness Foundation」に参加していたのです。クロスフィット・トレーナーL1と L2の資格を取得するプログラムもありました。

ジョーンズさんは2018年にL1、2019年にはL2を取得。そして昨年6月、27年振りに出所したときには45歳になっていました。デイトンさんはジョーンズさんをコーチとして迎え入れました。

ジョーンズさんは次のように述べています。

「クロスフィットは私に毎日を生きるための励みと意義を与えてくれました。私が今ここにいるのは、クロスフィットが(刑務所のなか)で私にしてくれたことのおかげです」