クロスフィット・ゲームズのファイナリストを決める地域ブロック大会、Regionalsが現在(2017年5月)世界各地で進行中です。このブログでも何回か触れてきましたが、このRegionalsに出場するのはとてつもなく狭き門です。大まかに言いますと、オープン予選出場者のうちトップ1%以下のアスリート達です。
世界を17の地域に分け、それぞれの地域の人数に応じて、オープン予選の各地域上位10~30人の男女がRegionalsに進めます。地域予選は17の地域をさらに8つに集約し、それぞれの会場で3日間に渡って行われます。競技種目は世界共通です。
クロスフィットが盛んなアメリカでは地域は細かく分かれ、なかでもカリフォルニアは北、南に分けられますが、日本は中国や韓国などと一括りでアジア地域に組み込まれ、代表枠も10人しかありません。その上、地域予選はアジアとオーストラリアを併せて行われ、今までのところオーストラリア人に上位を独占されてきています。
つまりは日本で一番であってもRegionalsに進めるとは限りません(今年は女子が一人だけ)。そしてRegionalsでトップ5に入り、クロスフィット・ゲームズ本選に進んだことがある日本人は過去に一人もいません。
そんなRegionalsですが、今年は競技種目の内容がかなり変わりました。最も大きな変化はバーベルを使ったワークアウトが一つもないことです。代わりにダンベルやケトルベル、さらには砂袋が使われるわけなのですが、その重量がとてつもなく重いのです。例えば、ワークアウト2のダンベル・スナッチ(21-5-9回)は男性36キロ、女性25キロです。36キロのダンベルなんて普通の人間には片手で頭上に持ち上げることさえ出来ません。女性用の25キロにしても、オープン予選における同じダンベル・スナッチの男性用重量より2キロ重いのです。他にも68kg/48kg のケトルベル2つでデッドリフトとか、同じような重さの砂袋を持ち上げて肩越しに投げるとか、とにかく尋常ではない重量です。
前述したようにRegionalsに出る人達はスーパーマン・スーパーウーマンですので、そんな重量でも軽々とやってみせています。クロスフィット競技を一般人に紹介する際に最も大きな問題は、その凄さが実感しづらいことでしょう。クロスフィッターなら、すげええ 36キロダンベルで片手スナッチを21回あのスピードでやってるよおおお って驚愕するのですが、やったことがない人にはそれが何を意味するのか、すごいのか、すごくないのか、よくわかりません。だからでしょうか、どのクロスフィットの大会でも観客の殆どはクロスフィット経験者で占められ、マニアックな人たちがマニアックに盛り上がるだけってことが多いです。
さらに言えば、たとえマニアックなクロスフィッターであっても、クロスフィットの競技は、特に応援する選手がいない場合は、実はあまり見ていて楽しいものではありません。少なくとも僕はそうです。Regionalsを実際に会場で観たことも何回かありますし、ネット中継もよく見るのですが、大抵は数分で飽きてしまいます。
クロスフィットは見るスポーツではなくやるスポーツ。僕はそう思います。そこで、今年のRegionalsは観にいくことはせず、代わりにボックスの空き時間を使って実際に3日間かけてワークアウトを試してみることにしました。とは言っても、1回も挙げられないような重さでやっても仕方ありませんので、女性用の重量で試しました。結論?彼ら彼女らはバケモノです!
1日目
2日目
3日目
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