2017/05/26

2017年度地域ブロック大会(Regionals)体験記 3日目

EVENT 5

21-15-9 reps for time of:
Muscle-ups
Single-arm overhead squats
Men use an 80-lb. dumbbell
Women use a 55-lb. dumbbell

Time cap: 11 minutes

角谷スケール版:ここでもダンベルは50-lb。女性用のそれより2キロ軽いものです。

マッスルアップ21回!がまあ大変でした。今まで最高で連続6回までしか出来たことがありません。それで潰れてしまっては何にもなりませんので、2,3回ごとに休んで、何とか21回を終わらしたときはもう残り時間が殆ど残っていませんでした。ダンベル・スクワット21回と次のマッスルアップを数回やって時点で時間切れでした。


EVENT 6

For time:
30 / 25 cal. bike
20 burpee box jump-overs
10 sandbag cleans
Men use a 30-in. box and a 150-lb. bag
Women use a 24-in. box and a 100-lb. bag

Time cap: 6 minutes

角谷スケール版:女性用100-lbの砂袋がボックスにありましたのでそれを使いました。バーピー・ボックス・ジャンプ・オーバーも女性用の高さでやりました。

これは何とか時間内に終わらすことが出来ました。女性部門の最下位に近いタイムでしょうけど。



2017年度地域ブロック大会(Regionals)体験記 2日目

EVENT 3

For time:
100-ft. dumbbell overhead walking lunge
100 double-unders
50 wall-ball shots
15-ft. rope climb, 10 ascents
50 wall-ball shots
100 double-unders
100-ft. dumbbell overhead walking lunge
Men use an 80-lb. dumbbell and 30-lb. ball.
Women use a 55-lb. dumbbell and 20-lb. ball.

Time cap: 16 minutes

角谷スケール版:ここでもダンベルは50-lb。女性用のそれより2キロ軽いものです。そして真ん中にある縄登りはボックスにありませんので、仕方なくバーマッスルアップを25回やることにしました。

ところが、その女性用より2キロ軽いダンベルでも、これを片手で頭上に持ち上げたままのランジはきつかった。何回もダンベルを床に下して休まなくてはいけなく、あえなく半分を過ぎたぐらいで時間切れでした。


EVENT 4

For time:
60-ft. handstand walk
10 toes-to-bars
10 double kettlebell deadlifts
60-ft. handstand walk
12 toes-to-bars
12 double kettlebell deadlifts
60-ft. handstand walk
14 toes-to-bars
14 double kettlebell deadlifts
60-ft. handstand walk
16 toes-to-bars
16 double kettlebell deadlifts
Men use two 150-lb. kettlebells
Women use two 106-lb. kettlebells
Time cap: 11 minutes

角谷スケール版:ボックスにあるケトルベルで一番重いのは70-lb。どこでもそんなものだと思います。女性用の重量の70%未満ですが、やはり無いものは仕方ありません。
なんとか1ラウンド目は順調に行きました。70-lb x2 でも重いことは重いですが、これならなんとかなります。慣れない動きですので、ケトルベルを自分の足に落としそうで、少し恐かったぐらいです。だけど、2回目の逆立ち歩きで大失速。いつもなら5メートルぐらいは連続して歩けるのですが、考えたら疲れた状態ではやったことがなかった。殆ど2,3歩ごとに立ち止まってしまい、結果として2ラウンド目で時間切れになりました。


2017年度地域ブロック大会(Regionals)体験記 1日目

EVENT 1

For time, wearing a weight vest:
1,200-m run
Then, 12 rounds of:
  4 strict handstand push-ups
  8 chest-to-bar pull-ups
  12 squats
Men wear a 20-lb. vest
Women wear a 14-lb. vest

Time cap: 25 minutes

角谷スケール版:このワークアウトだけは男性用の重量ベストを着てやりました。だけど1200m走は陸上トラックでやり、残りのワークアウトは別の日にボックスで行いました。
1200m走にかかった時間は7分程度、残りの18分で12ラウンドに挑みましたが、8ラウンド目に入ったところで時間切れ。逆立ち腕立て伏せではベストがずり落ちてきてやりにくいのですが、あまりきつく締めると今度は呼吸が苦しくなります。Regionalsの選手達は皆どの種目も軽々と終わらせていますが、僕は逆立ち腕立て伏せも懸垂も何回かに分けないと無理でした。

EVENT 2

21-15-9 reps for time of:
Dumbbell snatches
Ring dips
Men use an 80-lb. dumbbell
Women use a 55-lb. dumbbell
Time cap: 6 minutes

角谷スケール版:ボックスに置いてあるダンベルで一番重いものでも50-lb。女性用のものより約2キロ軽くなりますが、無いものは仕方ないので、それでやりました。
重いことは重いのですが、この重さなら何とか制限時間内に完了することは出来ました。とは言え、2キロのハンディキャップがあっても、女性部門の最下位に近いタイムです。








2017年度地域ブロック大会(Regionals)体験記

クロスフィット・ゲームズのファイナリストを決める地域ブロック大会、Regionalsが現在(2017年5月)世界各地で進行中です。このブログでも何回か触れてきましたが、このRegionalsに出場するのはとてつもなく狭き門です。大まかに言いますと、オープン予選出場者のうちトップ1%以下のアスリート達です。

世界を17の地域に分け、それぞれの地域の人数に応じて、オープン予選の各地域上位1030人の男女がRegionalsに進めます。地域予選は17の地域をさらに8つに集約し、それぞれの会場で3日間に渡って行われます。競技種目は世界共通です。

クロスフィットが盛んなアメリカでは地域は細かく分かれ、なかでもカリフォルニアは北、南に分けられますが、日本は中国や韓国などと一括りでアジア地域に組み込まれ、代表枠も10人しかありません。その上、地域予選はアジアとオーストラリアを併せて行われ、今までのところオーストラリア人に上位を独占されてきています。

つまりは日本で一番であってもRegionalsに進めるとは限りません(今年は女子が一人だけ)。そしてRegionalsでトップ5に入り、クロスフィット・ゲームズ本選に進んだことがある日本人は過去に一人もいません。

そんなRegionalsですが、今年は競技種目の内容がかなり変わりました。最も大きな変化はバーベルを使ったワークアウトが一つもないことです。代わりにダンベルやケトルベル、さらには砂袋が使われるわけなのですが、その重量がとてつもなく重いのです。例えば、ワークアウト2のダンベル・スナッチ(21-5-9回)は男性36キロ、女性25キロです。36キロのダンベルなんて普通の人間には片手で頭上に持ち上げることさえ出来ません。女性用の25キロにしても、オープン予選における同じダンベル・スナッチの男性用重量より2キロ重いのです。他にも68kg/48kg のケトルベル2つでデッドリフトとか、同じような重さの砂袋を持ち上げて肩越しに投げるとか、とにかく尋常ではない重量です。

前述したようにRegionalsに出る人達はスーパーマン・スーパーウーマンですので、そんな重量でも軽々とやってみせています。クロスフィット競技を一般人に紹介する際に最も大きな問題は、その凄さが実感しづらいことでしょう。クロスフィッターなら、すげええ 36キロダンベルで片手スナッチを21回あのスピードでやってるよおおお って驚愕するのですが、やったことがない人にはそれが何を意味するのか、すごいのか、すごくないのか、よくわかりません。だからでしょうか、どのクロスフィットの大会でも観客の殆どはクロスフィット経験者で占められ、マニアックな人たちがマニアックに盛り上がるだけってことが多いです。

さらに言えば、たとえマニアックなクロスフィッターであっても、クロスフィットの競技は、特に応援する選手がいない場合は、実はあまり見ていて楽しいものではありません。少なくとも僕はそうです。Regionalsを実際に会場で観たことも何回かありますし、ネット中継もよく見るのですが、大抵は数分で飽きてしまいます。

クロスフィットは見るスポーツではなくやるスポーツ。僕はそう思います。そこで、今年のRegionalsは観にいくことはせず、代わりにボックスの空き時間を使って実際に3日間かけてワークアウトを試してみることにしました。とは言っても、1回も挙げられないような重さでやっても仕方ありませんので、女性用の重量で試しました。結論?彼ら彼女らはバケモノです!


1日目
2日目
3日目


2017/05/07

有酸素運動能力 セミナー

クロスフィットの専門分野セミナーでAerobic Capacityというものに参加してきました。
有酸素運動能力を高めるためのプログラミングを学ぶもので、前回の重量挙げとは真逆の分野です。
講師はハワイ・アイアンマンレース2位の実績をもつChris Hinshaw氏。Rich Froning, Jason Khalipa, Katrin Daviosdottir, Camille Leblanc-Bazinet, Mat Fraser, Julie Foucherなどなど数多くのトップ選手を指導したクロスフィット界では有名な方です。

氏のウェブサイト: http://aerobiccapacity.com/



セミナーは主に400m走と1600m走のタイムや心拍数からアスリートの特徴(速筋タイプ、遅筋タイプ)や弱点を把握し、有酸素運動能力を改善するトレーニング・メニューを導き出す、という話が展開していきました。他のセミナーと同様、座学と実技が交互にあり、あっという間に1日が終わりました。

かなり専門的な内容でしたが、元々興味のある分野でもありますし、わかりやすい説明でしたので、何とかついていくことが出来ました。
一流選手を指導した時のエピソードなど、少し脱線気味にそれた話も大変興味深いものでした。Jason Khalipaって面白い人だったんですね。初めて1600m走のタイムトライアルを行う前に作戦を尋ねたら、「最初から全力で飛ばして、後は最後まで持つように祈る」って答えたそうです。
Jason Khalipaからは「他の誰をコーチしてもいいけど、Rich Froningにだけは近寄らないでくれ」って頼まれていたのだそうです。だからJason Khalipaが引退するまではRich Froningに会うのを避けていたとか。



そもそもJason KhalipaにしてもRich Froningにしても、走るのは苦手なタイプで、彼らの400m走と1600m走のタイムは、とてもプロのアスリートとは思えないほど遅いです。具体的には平均的な市民ランナーの俺より遅い。高校陸上部の補欠選手である息子と一緒に走ったら、全く相手にならないぐらいです(400mで10秒ぐらい、1600mで30秒以上の差が出ます)。ただ遅いと一口に言っても、その原因は選手それぞれによって様々で、改善法も異なってきます。各選手の個性に合わせたプログラミングの話はとても面白かったです。1日のセミナーでしたが、後もう一日欲しいとまで思いました。