アメリカ在住、あるCrossFitジムに通う管理人が日本語で語る私的クロスフィット体験記と考察です。冗談度70%、真剣度30%、だけど挙げる数字や情報にウソはありません。
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2013/03/29
空手家がクロスフィットでやってしまう6つの間違い
1)コーチの指示に「押忍!」で答える。 あなたは礼儀正しくしているつもりでも、コーチが理解してくれるとは限りません。ボックスの入退室時に十字を切って挨拶するのは、まあいいです。
2)レップごとに「セイッ」とか「イヤー」とか気合を入れる。 周りの人の迷惑になります。
3)バーベルを床に落として「残心」のポーズを取る。 バーベルは反撃してきませんので心配要りません。
4)脛を鍛えると称してバーベルをコツコツ蹴る。 バーベルはそんなことのために作られてはいません。
5)スクワットをするときに「騎馬立ち」になる。 それではハムストリングスは正しく鍛えられません。
6)手の丈夫さを過信する。 いくら拳ダコが出来ていても、手の平の皮は一般人と同じようにむけます。
2013/03/21
WOD13.3 がキライな4つの理由
12分間で何レップ出来るか
150 Wall balls: 約9キロのメディシンボールを壁にある約3メートル以上の線まで投げて、それを150回。
90 Double-unders: 縄跳び2重跳び90回
30 Muscle-ups: マッスルアップ30回
発表されると同時に、いつものように賛否両論がネット上をかけまわったわけですが、
私、管理人はこのWOD13.3はキライです。
以下に理由を述べます。
1. 昨年と同じ内容を繰り返すのはつまらなく、創造性に欠ける。
クロスフィットの魅力は同じ内容のトレーニングを繰り返さないこと、常に新しい刺激に満ちていることです。ベンチマークなどのWODで自己の成長を測ることはありますが、それを何も20ドルの参加費を払ってオープン予選でやる必要は全くありません。
2. Wall Ballはフィットネス能力を測るには不適当である。
最初のWall Ballは同じ重さのボールを同じ高さに投げるわけですから、当然体の大きい人に有利です。
例えば身長190センチ体重100キロのキヨハラ君は自分の体重の10分の1以下の重さのボールを自分の手から約50センチほど上に投げ上げるだけです。
それに対して、身長160センチ体重58キロのイケメン、カクタニ君は体重の約6分の1の重さのボールを約1メートルほど投げ上げなくてはいけません。
これを同じ回数繰り返して、どうしてキヨハラ君とカクタニ君のフィットネス度を比較できるのでしょう?
落下してくるボールを受け止めるときも、背の低いカクタニ君ははるかに加速度がついたボールの重力を毎回受け止めなくてはなりません。その負担はキヨハラ君よりはるかに重くなります。
バーピーの時は自分の腕を伸ばしたところから15センチ上って規定にしているのだから、なぜ同じようにターゲットの高さを調節しないのか。はなはだ不公平と言わざるをえません。
さらに、こんなことは言及したくありませんが、この種目は不正を行いやすいです。
なぜならメディシン・ボールは重さが違っても大きさや形状が同じに見えるからです。
要するに、14パウンドのボールを使っても、それを規定の20パウンドだよって言い張るのは簡単なのです。
ビデオを提出したところで、重さまではわかりません。
ターゲットの高さだって、10センチや20センチ低くしてもわからないでしょう。
ただでさえ前回のWOD13.2 で不正が発覚したばかりで、オープン予選の公平性に疑問を持つ人が多いなか、このような種目を選ぶことはとても不用意だと思います。
3.2重跳び、マッスルアップの実力を反映できない。
キヨハラ君はひざに故障を抱えていて2重跳びは一回も出来ません。
イケメンのカクタニ君は縄跳びを得意としていて、2重跳び90回なら一度も失敗せずに1分以内で終わらせることが出来ます。
それなのに、キヨハラ君のスコアはWall Ballが終わった時点で150、カクタニ君はWall Balを126回目でギブアップ。キヨハラ君の方がカクタニ君よりフィットネス度が高いということになります。そんなバカなことがありますか?
4.ワークアウトの順番を変えるだけで順位が逆転する。
もし2重跳びをWall Ballの先にやったらどうなるか?
キヨハラ君のスコアはゼロ、カクタニ君のスコアは2重跳び90+Wall Ball126で計216です。
同じワークアウトの組み合わせでありながら、どちらを先にするかどうかでスコアが逆転する。
これで正しくフィットネス度を測れるわけがありません。
注:上のキヨハラ君とカクタニ君はあくまでフィクションです。実在の人物とは特徴、体格とも関係ありません。
少しばかり筆がすべった感がありますが、私としてはクロスフィット・ゲームの発展を祈り、クロスフィットを愛する全てのアスリートに公平な機会が与えられるため、よりパブリックな視点から建設的な提言を試みました、というのは大嘘で、すべては個人的なウラミとヒガミです。
昨年度12.4 の体験記はこちら。
2013/03/20
過去のクロスフィット・ゲーム競技種目にみる傾向と対策
「予測不可能な未知的状況下に対応」するというクロスフィットの意義からは大きく外れますが、話半分のシャレとして面白い記事を紹介します。(といってもこのブログの殆どが話半分のシャレなんですが。)
名づけて、過去のクロスフィット・ゲーム競技種目にみる傾向と対策。
原文はこちらです
2011年と2012年のクロスフィット・ゲームの競技種目をデータ化し、様々な角度から解析したものです。
いくらクロスフィットが同じ内容のトレーニングをしないことをモットーとしていても、
設備や場所などの物理的な制限や判定の難易度から、おのずと競技に使える種目や時間は限られてきます。
特にオープン予選に限って、出現頻度が多い種目は以下の通り。
オープン予選で最も多く使われるトップ5は、スナッチ、バーピー、スラスター、懸垂、縄跳び2重跳び。
WOD13.1, 13.2 で既にスナッチとバービーはやりましたので、13.3以降に来る可能性が高いのは残りの3つということになります。
重量に関しても、オープンでは比較的軽め、地域別ではやや重くなり、決勝では重量よりむしろ自重の動きの比重が高くなる傾向があるそうです。
確かに、決勝では走ったり泳いだりソフトボールを投げたりとかしますから、一目瞭然と言えばその通りなんですが。
はたして的中するでしょうか?
名づけて、過去のクロスフィット・ゲーム競技種目にみる傾向と対策。
原文はこちらです
2011年と2012年のクロスフィット・ゲームの競技種目をデータ化し、様々な角度から解析したものです。
いくらクロスフィットが同じ内容のトレーニングをしないことをモットーとしていても、
設備や場所などの物理的な制限や判定の難易度から、おのずと競技に使える種目や時間は限られてきます。
特にオープン予選に限って、出現頻度が多い種目は以下の通り。
オープン予選で最も多く使われるトップ5は、スナッチ、バーピー、スラスター、懸垂、縄跳び2重跳び。
WOD13.1, 13.2 で既にスナッチとバービーはやりましたので、13.3以降に来る可能性が高いのは残りの3つということになります。
重量に関しても、オープンでは比較的軽め、地域別ではやや重くなり、決勝では重量よりむしろ自重の動きの比重が高くなる傾向があるそうです。
確かに、決勝では走ったり泳いだりソフトボールを投げたりとかしますから、一目瞭然と言えばその通りなんですが。
同ブログ最新記事によるWOD13.3 の予想(発表2日前)は以下の通り。
AMRAP 7 of 10 overhead squats (115/75), 10 chest-to-bar pull-ups
はたして的中するでしょうか?
2013/03/19
オープン予選の競技性、公平性について
現在進行中のクロスフィット・ゲーム2013オープン予選の意義を根底から危うくさせるニュースが飛び込んできました。
まずは経緯から。
まずは経緯から。
- CrossFit Grover Beachというボックスに所属するJosh Golden という選手がWOD13.2 で387という驚異的なスコアを提出した。その時点で全世界トップ。
- この様子を撮影したビデオがYoutube に投稿され、それを見た人達からJosh Goldenの動きがルールに即していない、という意見が主にネット、ソーシャルメディアに殺到。
- ゲーム本部の判断で、同選手のスコアは無効になり、本年度オープン予選からは失格。
- 同時にボックス(CrossFit Grover Beach)も本年度オープン予選のスコアを認定する資格を失効。同ボックスの他の選手は次回以降は別のボックスで参加するか、自分でビデオを提出することを求められる。
公式発表はこちらです。
問題の動画を見ると、ボックスジャンプでは体を直立させていないし、プレスではバーベルをしっかり両肩まで下ろしていません。
確かに、このような動きはゲーム本部が発表した基準に合致していません。
それをスコアとして認めない、認めた審判にペナルティを科す、ゲーム本部の判断は正しいと思います。
ですが、それだけでいいのか? 今回のケースは氷山の一角であり、そもそもオープン予選のやり方に問題はないのか? そんな疑問が沸きます。
ご存知の通り、オープン予選のスコアを提出するには2つの方法があります。
1.ゲーム本部から認定されたボックスで競技を行い、そのスコアをボックスが認定する。
2.競技者本人が任意の場所で競技を行い、それを撮影したビデオを本部に提出する。
もちろん、1のボックスでやる人が圧倒的多数です。
動画の撮影もしなくてよいし、そもそも競技に必要な様々な設備を個人で用意するのは大変ですので。
今回の選手も所属するボックスで競技を行いましたが、ビデオを本部に提出したわけではありません。
たまたまか故意かはわかりませんが、本部ホームページではなく、Youtubeに投稿された動画が元で、今回の件が明るみになりました。
もしYoutubeに投稿されていなかったら、同選手のスコアはそのまま認定され、トップに立っていたはずです。
投稿されていたとしても、全世界10万人以上の参加者でトップになるようなスコアでなかったら、そのビデオも注目を集めなかったでしょう。私がこのブログにアップした動画を見て、判定をしようなんて思う人はいないように。
そうしますと、現在のオープン予選のやり方は競技としてみてどうなのか?
競技である以上、判定の公平性は何よりも優先されるべきですが、そのところはいわば性善説に基づいた極めてあやふやなものになっています。
多くの参加者はボックスに月謝を払っています。
ボックスにとってはお客様です。
お客様のスコアをボックス経営者が認定するわけですので、そこに何かしらの情実(同情、機嫌取り、など)が発生するのはむしろ自然のなりゆきとも言えます。
今回の本部の決定は一罰百戒を期待しての措置なのかもしれませんが、クロスフィット・ゲームをイベントではなく競技としてとらえるなら、もっと踏み込んだ抜本的な改革が必要でしょう。
私、管理人は以下のような制度変更を提言します。
私、管理人は以下のような制度変更を提言します。
- 複数のボックスが一箇所に集まり、スコアの判定は選手と所属先が異なるボックスのジャッジが行う、 あるいは
- 全ボックスに動画撮影を義務付け、本部が抜き打ち検査をする、各部門のトップ20スコアは本部がビデオで再審査をする
急激に拡大した、だけど歴史の浅い競技です。
今回明らかになった問題を個人のモラルの問題に留めず、より良い方向に進めていってほしいと思います。
2013/03/07
クロスフィットゲーム オープンWOD 13.1
クロスフィット・ゲームのオープン予選が始まりました。
第1週目のWODはこれ。
第1週目のWODはこれ。
バーピーとスナッチの繰り返し。
昨年度の第1週目はひたすらバーピー、第2週目はひたすらスナッチでしたので、
今年はその混合と言えます。
私としては問題は2回目のスナッチ135パウンド(約61キロ)です。
なにしろ私のスナッチの自己最高記録は130パウンド。
昨年は一回も挙げれませんでした。
今年ははたして火事場の馬鹿力が出るのか。
結果はご覧の通りです。
全部で17分ですが、この動画は約3分にまとめたショートバージョンです。ご心配なく。
結果はご覧の通りです。
全部で17分ですが、この動画は約3分にまとめたショートバージョンです。ご心配なく。
それでも、そんな動画なんて面倒くさくて見れるか、と言う方には、
今年も結局135パウンドのスナッチが出来ませんでしたとお伝えしておきます。
ただ、今年からルールが改訂され、Tie Breaker (タイブレーク)なるものが導入されました。
回数が同じなら、最後のスナッチをやった時点の時間で順位をつけるというものです。
つまり、私のスコアは40バービー+30スナッチ(1回目)+30バーピーの計100レップです。最後に成功したスナッチを終えた時点で5分50秒が経過していました。
回数が同じく100レップの人はたくさんいるでしょうが、その中ではこの経過時間で順位をつけるそうです。
私の場合、これなら少しは昨年より順位が上がるかもしれません。
それでも、せめてあと1回でもスナッチ挙げたかったな。
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