12分間で何レップ出来るか
150 Wall balls: 約9キロのメディシンボールを壁にある約3メートル以上の線まで投げて、それを150回。
90 Double-unders: 縄跳び2重跳び90回
30 Muscle-ups: マッスルアップ30回
発表されると同時に、いつものように賛否両論がネット上をかけまわったわけですが、
私、管理人はこのWOD13.3はキライです。
以下に理由を述べます。
1. 昨年と同じ内容を繰り返すのはつまらなく、創造性に欠ける。
クロスフィットの魅力は同じ内容のトレーニングを繰り返さないこと、常に新しい刺激に満ちていることです。ベンチマークなどのWODで自己の成長を測ることはありますが、それを何も20ドルの参加費を払ってオープン予選でやる必要は全くありません。
2. Wall Ballはフィットネス能力を測るには不適当である。
最初のWall Ballは同じ重さのボールを同じ高さに投げるわけですから、当然体の大きい人に有利です。
例えば身長190センチ体重100キロのキヨハラ君は自分の体重の10分の1以下の重さのボールを自分の手から約50センチほど上に投げ上げるだけです。
それに対して、身長160センチ体重58キロのイケメン、カクタニ君は体重の約6分の1の重さのボールを約1メートルほど投げ上げなくてはいけません。
これを同じ回数繰り返して、どうしてキヨハラ君とカクタニ君のフィットネス度を比較できるのでしょう?
落下してくるボールを受け止めるときも、背の低いカクタニ君ははるかに加速度がついたボールの重力を毎回受け止めなくてはなりません。その負担はキヨハラ君よりはるかに重くなります。
バーピーの時は自分の腕を伸ばしたところから15センチ上って規定にしているのだから、なぜ同じようにターゲットの高さを調節しないのか。はなはだ不公平と言わざるをえません。
さらに、こんなことは言及したくありませんが、この種目は不正を行いやすいです。
なぜならメディシン・ボールは重さが違っても大きさや形状が同じに見えるからです。
要するに、14パウンドのボールを使っても、それを規定の20パウンドだよって言い張るのは簡単なのです。
ビデオを提出したところで、重さまではわかりません。
ターゲットの高さだって、10センチや20センチ低くしてもわからないでしょう。
ただでさえ前回のWOD13.2 で不正が発覚したばかりで、オープン予選の公平性に疑問を持つ人が多いなか、このような種目を選ぶことはとても不用意だと思います。
3.2重跳び、マッスルアップの実力を反映できない。
キヨハラ君はひざに故障を抱えていて2重跳びは一回も出来ません。
イケメンのカクタニ君は縄跳びを得意としていて、2重跳び90回なら一度も失敗せずに1分以内で終わらせることが出来ます。
それなのに、キヨハラ君のスコアはWall Ballが終わった時点で150、カクタニ君はWall Balを126回目でギブアップ。キヨハラ君の方がカクタニ君よりフィットネス度が高いということになります。そんなバカなことがありますか?
4.ワークアウトの順番を変えるだけで順位が逆転する。
もし2重跳びをWall Ballの先にやったらどうなるか?
キヨハラ君のスコアはゼロ、カクタニ君のスコアは2重跳び90+Wall Ball126で計216です。
同じワークアウトの組み合わせでありながら、どちらを先にするかどうかでスコアが逆転する。
これで正しくフィットネス度を測れるわけがありません。
注:上のキヨハラ君とカクタニ君はあくまでフィクションです。実在の人物とは特徴、体格とも関係ありません。
少しばかり筆がすべった感がありますが、私としてはクロスフィット・ゲームの発展を祈り、クロスフィットを愛する全てのアスリートに公平な機会が与えられるため、よりパブリックな視点から建設的な提言を試みました、というのは大嘘で、すべては個人的なウラミとヒガミです。
昨年度12.4 の体験記はこちら。
0 件のコメント:
コメントを投稿