2020/12/30

クロスフィット・ゲームズよりワイルドなフィットネス競技 ー スパルタン・ゲームズとは?

 クロスフィット・ゲームズのキャッチフレーズは言わずと知れた"Fittest on Earth"。地球上でもっともフィットな選手を選ぶってコンセプトですね。

それを真似したとしか思えない、"Fittest of the fit" と謳ったイベントを、あの障害物レースの大手スパルタンが10月にバーモントの山中で4日間に渡って開催したそうです。

そうです、と他人事のように書くのは、実際に他人事で、ライブで見たわけではないからなのですが、その模様はYoutubeで見ることができます。

スパルタン・レースのチャンピオン、元オリンピック選手、元NFL選手、ボディビルダー、トライアスリート、サスケ選手、そしてサム・ブルックスさんを始めとするクロスフィット・ゲームズの名選手たち、男女12人づつの招待選手がしのぎを削ったそうです。

走ったり、泳いだりするコースの設定はクロスフィット・ゲームズよりきつそうだし、レスリングみたいに1対1で対決するイベントもあって、とても楽しそうです。やってみたいけど、今のところ招待選手のみのイベントのようです。


予告編:



イベントの内容は以下の通り。

1日目:
  • 800メートル内に11個のスパルタン障害物があるコースを5周
  • 湖での水泳。200mのコースを45分以内に何往復できるか
  • 綱引きトーナメント
  • 重い石を持ち上げる
  • ソリ押し


2日目:

  • "Dekafit"と呼ばれる10種類のワークアウト。毎ワークアウト前に500m走。
  • 5時間のマウンテンバイク。距離約15キロ、高低差約3700mの周回コース。



3日目:

  • レスリング
  • 6時間トレイルラン。約7.3キロの周回コース。



4日目:

  • "Deka Heavy" と呼ばれる10種類のワークアウト
  • 重量ベストを着用した急坂上り
  • 800メートル内に11個のスパルタン障害物があるコースを5周

2020/12/17

公式発表! 2021オープン開始は3月11日。新たに準々決勝ラウンド、準決勝ラウンド、ラスト・チャンス・ラウンド、そして決勝はマディソン

 クロスフィット公式サイトが2021年の競技スケジュールを発表しました。

https://games.crossfit.com/article/2021-season-schedule-beginning-open-march-11/games














オープンの開始を1か月ぐらい遅らせて、初日は3月11日。

我々日本人にとっては特別な日ですが、これはまあ偶然でしょうね。

遅らせた理由はもちろんコロナです。その頃には収まっているとよいのですが。

その他、以下が新たなポイントです。

  • オープンは3週間だけ(以前は5週間だった)。
  • オープンのトップ10%ぐらいで、準々決勝ラウンド(オンライン)
  • マスターとティーン部門の最終予選は以前と同じ(オンライン)
  • 外部公認団体による大会が準決勝ラウンド扱い。すべての大陸から代表者が出るようにするのが狙いだそうです。
  • 出場枠をぎりぎりで逃している人に決勝直前でラスト・チャンス・ラウンド(オンライン)
  • 決勝大会の会場はウィスコンシン州マディソンに戻る

というわけで、大部分のクロスフィッターにとっては、来年3月が1年でもっとも熱くなる月になりそうです。あと4か月を切っています。




2020/12/16

クロスフィットにおける怪我の分析 ー 疫学と危険要素のシステムレビュー

 グラスマンのおっさんがいたら、また訴訟を起こしそうな論文がある医学専門サイトに掲載されました。

https://www.docwirenews.com/abstracts/orthopedic-abstracts/injury-in-crossfit-a-systematic-review-of-epidemiology-and-risk-factors/

とりあえず、以下が要約です。


研究方法:

各種の論文データベースから「クロスフィット」と「怪我」に触れたものを抽出して、人的属性(性別、年齢、人種)と怪我の特徴(発生率、頻度、原因、箇所、手術が必要か否か、危険要素)を解析した。


結果:

  • 解析対象となった研究数:25
  • クロスフィッター数:12,079
  • 1000時間のトレーニングで怪我が発生する確率:0.2~18.9% 
  • 怪我が発生する箇所:肩(26%)、脊椎(24%)、膝(18%)
  • 危険要素:高年齢、男性、太り気味、故障歴、指導不足、経験不足、競技への参加

結論として、クロスフィットで怪我をする確率は重量挙げやパワーリフティングと同じくらいであると論文著者らは述べています。

それが正しいかどうかは別として、もしあなたが30歳以上の男性で肩を痛めたことがあるクロスフィッターなら、あなたはメジャーな存在なのだってことみたいです。

2020年にスキャンダルか引退でビジネス界からいなくなった大物CEOたち ー グラスマンは大物ビジネスマンだったのか!

時々、クロスフィットって僕が思っているより世間的にメジャーな存在なんだなって驚くことがあります。

スポーツやフィットネスとかに関係なく、「2020年にスキャンダルか引退でビジネス界からいなくなった大物CEOたち」って経済記事にグラスマンのおっさんが取り上げられています。


https://www.nbcnews.com/business/business-news/scandals-retirement-these-ceos-made-waves-2020-n1251386

おっさんと一緒に紹介されているのは、ウォルト・ディズニー、フォード、TikTok、シティ・グループなど錚々たる大企業あるいは有名企業の元CEOたち。。。。

彼らとグラスマンが同列に語られるのを見ると、どうしても違和感が拭えません。

何しろ、一般の人には「あまり聞いたことはないでしょうけど、僕がやってるのはクロスフィットっていう名前です」って説明するのが癖になっているもので。

これからはこの卑屈な態度を改めようと思います。

「クロスフィットって知らない? 世間知らずじゃねえのか」とまでは高飛車には出ませんけど。

この記事によると、2019年はCEOの交代は多かったのですが、2020年はコロナ危機のせいで企業の多くは守りに入ったため、トップ交代はかえって少なかったということです。

そんな年に組織変革を断行したクロスフィットはえらい!素晴らしい! とは記事には書いてありませんでした。




2020/12/08

2020年激震に見舞われたクロスフィット。それでも頑張る日本の“ボックス”

京都にあるクロスフィット松柏さんの名前の由来は「松柏之質」という耳慣れぬ4文字熟語から来ている、とオーナーのクリスさんに教わりました。











それを聞いて、 2020年のクロスフィットを4文字熟語で表現してやろうと思いました。

前途多難」で始まり、「内憂外患」がこもごも起こり、「集合離散」を経て、「心機一転」し、「捲土重来」を見据えています。

実に「波乱万丈」な1年でありましたが、「日出ずる国のクロスフィット」は力強く成長を続けています。

そんな記事が『スポーティー』に掲載されました。

https://sportie.com/2020/12/crossfit-2020

ぜひご一読ください。














2020/12/04

クロスフィット新オーナー兼CEOエリック・ローザ氏の支持率は85%? 米国在住のクロスフィッターたちへのアンケート結果

ローザさんが新たにクロスフィットのオーナー兼CEOになってから数か月。今のところ、クロスフィッターたちからの評判は上々のようです。

『Morning Chalk Up』の記事によれば、米国在住のクロスフィッターたちにアンケートをしたところ、全体で85%の人がローザさんを「好ましい」とし、「わからない」が14.2%、「好ましくない」と答えた人は1.5%以下だったそうです。

このアンケートは9月18日から10月19日の間に行われ(つまり、クロスフィット・ゲームズの第1ラウンドが終わって、第2ラウンドがもうすぐ始まるって時期ですね)、第3者のデータ解析会社に実行を依頼したとのことです。

サンプル数とか、質問への回答方法(オンライン、電話、対面?)なども記事には書いてありませんので、この調査結果にどこまで信憑性があるのかは不明ですが、僕の周りのクロスフィッターたちから受ける印象とは大きく異なっていません。ローザさんってなんか良さそうな人だな。応援したいな。そんな風に思っている人は多いのではないでしょうか。

他にも興味深いデータが紹介されています。

  • クロスフィットは人種や性別などの少数者に対して開かれた公平な組織になるか? ー 80.1%がイエス回答。「非常に」が34.3%、「ある程度は」が45.8%、「よくわからない」が17.8%
  • 上の質問で、白人とヒスパニックの回答傾向に大きな差はなかったが、「それ以外の人種」には「よくわからない」、「そう思わない」が多かった。
  • 「自分のボックスがクロスフィットのアフィリエイトであることは重要か?」の質問には「とても重要」が31.1%、「ある程度は」が42.2%、「どちらでもいい」が26.7%
  • 「オープンの開催時期を従来の2~3月に戻すことには賛成か?」の質問には76%以上が賛成、「どちらでもいい」が23%、「反対」するのは1.4%のみ
いよいよ、来年2月のオープンが楽しみになってくるのですが、米国内のコロナの状況はますます悪くなっていて、このままでは結局延期ってことになるかもなって悲観的になってしまいます。
そもそも、本気で競技するなら、もう3か月前になった今は思いきりトレーニングしなければいけない時期なのですが、未だにボックス前の駐車場とかで限られたワークアウトをやっているような状況ですから。
それにオープンは皆で応援しあって自分の限界を超えるような体験ができることが醍醐味のひとつなのですが、マスクして、距離を取って、ハグはもちろん、ハイタッチもなしってやっていたら、魅力は半減しちゃうよなあとも思います。

僕の予想は外れることが多いので、と言うか当たることの方が少ないので、やっぱり予定通りにオープンは行われるかもしれません。
そうなれば言うことはありませんが、もし延期ってことになっても、エリック、お前は悪くないぞ、と言ってあげたいと思っています。