世の中には筋肉を増やすためのサプリメントは数えきれないほどありますが(どなたか数えてみてください)、そのなかでもっとも効果と安全性が科学的に証明されていて、ドーピング規制に抵触する恐れが少なくて、しかも簡単に手に入るものを探すとすれば、たぶんクレアチンはプロテインパウダーに次ぐのではないでしょうか。
では、クレアチンを摂取すると、実際にどれくらいの筋肉が増やせるの? という疑問を調べた論文(*1)が発表されました。1,700件近くのデータから12個の既存研究を選び、それらを統合解析したメタアナリシスです。
*1. The Effect of Creatine Supplementation on Resistance Training-Based Changes to Body Composition: A Systematic Review and Meta-analysis
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39074168/
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39074168/
50歳以下で日常的に筋トレをしている人、という条件下での平均値は以下の通りなのだそうです。
- 筋肉量増加:1.1 kg
- 脂肪量減少:0.7 kg
むろんあくまで平均値の話ですので、個人差はあります。クレアチンをたくさん摂取しても、筋トレが不足していたら筋肉は増えません。クレアチンを摂らなくたって、筋トレをすれば筋肉は増えます。
どこまでがクレアチンのおかげで、どこからが筋トレの効果なのか。その線を引くことは不可能か非常に困難なのだろうと想像できます。
それでも、もしクレアチンを摂取していて、上の数字を極端に上回っていたり、あるいは下回っているのであれば、一度立ち止まって、筋トレと栄養摂取のやり方を見直した方がよいかもしれません。
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