2017/04/27

妄想Online Qualifier - もし僕が15歳の少年であったなら、あるいは50歳の女性であったなら

オープン予選が終わって約1か月後、ティーンとマスターの各年代部門の代表を決定する第2次選考、Online Qualifierが先週行われました。オープン予選における各部門のトップ200人のみが参加を許され、さらにここでのトップ20人がクロスフィット・ゲームズ本選に出場することがかないます。

Online Qualifierはオープンと同様にオンライン選考です。木曜夜にWODが発表され、翌月曜夜までにスコアを提出しなくてはいけません。オープンと違うのは、4つのWODを4日間で行わなくてはいけないこと。金、土、日、月、と毎日1つづつWODをこなしてもいいのですが、そしてそれでも充分に大変なのですが、中にはボックスや個人の事情で1日に複数のWODをしなくてはいけない人も多いかと思います。期間中にWOD1~4までを行う順番は競技者が自由に選ぶことが出来ます。

WODの内容もなかなかきついものです。どれか1つを選んでも筋肉痛になりそうでしょうけど、それを4日間で全部やるのです。
2017年度:https://games.crossfit.com/workouts/qualifier/2017

このOnline Qualifier、僕は本当にやりたかったのです。しかしながら、僕の2017年度オープンでの50~54歳部門における順位は約800位。参加資格の200位にははるかに及びませんでした。そこで、誰に頼まれたわけでもないですし、誰が見てくれるわけでもないですが、2017年度のWOD1~4を実際にやってみよう、自分をトップ選手達と比べてみよう、そう思いましてやってみました。昨年までもそう考えてはいたのですが、なかなかボックスを自由に使うことが出来ずに断念していました。今年は幸いなことにコーチという立場。空き時間ならボックスを独り占めすることが出来ます。



WOD2を行う直前の様子です。重さの違うバーベル3本、それぞれのすぐ後ろに鉄棒、全て僕のためにあります。

ところが、僕にはもう1つだけ個人的な問題が残っていました。さすがにトップ選手達を対象にしているだけあって、WODの設定重量が僕にとっては重すぎるのです。マスターといっても35歳から54歳までは同じ重量。例えばWOD2は1ラウンド目がいきなり61キロのクリーンを15回から始まります。クリーンの他にT2B25回と2重跳び50回を合わせて、4分以内に終わらせないと次のラウンドに進めません。61キロと言うと僕の体重より重いです。やってやれないこともないのですが、2ラウンド目は84キロ、3ラウンド目は100キロとクリーンの重量が上がっていきます。なんとか1ラウンド目を突破したとしても、2ラウンド目のクリーンは1回も挙がらないだろうことは、やる前から火を見るより明らかです。

それが現実だから仕方がないじゃないか、お前の実力なんてそんなもんだ、と言われるとそれまでなのですが、それじゃあまりにもつまらないじゃないか。どうせ公式なスコアではないんだし、自分で勝手にやるだけなんだから、もっと自由になってもいいじゃないか。行儀よく真面目なんてクソくらえ。

そう考えまして、同じOnline Qualifierでもマスター部門ではなくティーン部門、それも14-15歳部門用のワークアウトをやることにしました。それだとワークアウトの内容や回数は大人と同じでありつつ、僕でも充分に扱える重量になります。マスターの55歳以上にしてもよかったのですが、年寄りに気を使っているのか、55歳以上の部門は重量だけではなく、ワークアウトそのものも変わってしまうので面白くありません。例えばマッスルアップのところが鉄棒懸垂になってしまったりします。

だから僕は50歳のおっさんではなく、15歳の少年なんだと勝手に決めて、14-15歳のトップ200クロスフィッターと競ってみようと思ったのです。もともと僕の若々しくて端正な容姿は55歳より15歳のそれにより近いわけですし。(ここで笑った人や文句がある人は前に出なさい)

4日間に渡り、1日1個、WOD2,3,4,1の順番で行いまして、そこでのスコアをゲームズ・ウェブサイトのリーダーボードに当てはめてみた結果が下の通りです。



つまり、僕が年齢を詐称し、15歳だと言い張ってクロスフィット・ゲームズに挑戦したら、14-15歳部門で82位に入れるということです。本選出場のトップ20には及びませんが、なんか本気で根性出したら何とかなるぐらいの差であるような気もします。どなたか腕の良いパスポート偽造職人を知っていたらご一報ください。

同じように、僕の年齢が同じでも女性だったらどうなっていただろうとも考えました。もともと僕の美しくて繊細な容姿は男性より女性のそれにより近いわけですし。(ここでへそで湯を沸かした人も前に出なさい)



この場合のランクは既に現時点で世界20位。クロスフィット・ゲームズ本選にぎりぎり出場できます。本気で性転換を考えたくもなりますが、それより同年代の女性で僕より上を行くのが20人もいるのかと思うと泣けてきます。

最後になりましたが(ここまで読んでくれた人がどれだけいるかわかりませんが)、正式にOnline Qualifierの参加資格を見事獲得し、その様子をブログやフェイスブックでレポートしてくれたMichiko Brunoさんに尊敬と感謝の意を表します。
彼女のブログ:http://crossfitmitchy.blogspot.com/

彼女のレポートを読み、勝手ながら連帯感を感じて、僕のモチベーションは上がりました。それがなければ、ワークアウトをやってみることも、このブログを書くこともなかったかもしれません。怠惰な僕の背中を押してくれてありがとう。軽井沢にて(嘘です)。