
クロスフィット・オープンが近づくなか、個人的にはとても残念なニュースが関連メディアで報じられています。
クロスフィット本部が毎年改訂するルールブックの2025年版に、「競技者は出生時の性でエントリーしなくてはならない」という一文が追加されました。事実上、トランスジェンダーを競技から排除するということになります。
セクション9.01にはこうあります。
「すべてのアスリートはクロスフィット・ゲームズのイベントに参加することを歓迎される。しかし、競技の公平性と一貫性を維持するため、アスリートは出生時に割り当てられた性の部門にエントリーしなくてはならない」(角谷訳)
太字の部分は原文でも同じように強調されています。
このルールでは現在の自認する性が出生時のそれと異なる人だけではなく、性転換手術を受けた人も出生時の性部門で競技することを求めています。
これまでクロスフィットはトランスジェンダーの競技参加を認めてきました。2019年版のルールブック(セクション6.01)にはこうあります。
「クロスフィット は、スポーツ競技の一貫性を維持しながら、すべてのアスリートが公平な方法で、イベントに平等にアクセスし、参加する機会を確保することに尽力する」
「アスリートは出生時の性にかかわらず、日常生活で用いている性部門にエントリーすることを求めらる」(角谷訳)
その是非はともかく、今回の新ルールはかつての方針を180度転換するものです。しかし、クロスフィット本部はその理由を説明していません。
すでにいくつかのボックスがこのことを理由にクロスフィット・オープンのボイコットや組織からの脱退を表明しています。
クロスフィットのルール改訂はトランプ大統領がトランスジェンダー選手の女子競技参加を禁止する大統領令に署名するより前に発表されていました。クロスフィットがトランプの尻馬に乗ったという言い方は公平ではないかもしれません。
それでも、組織としての信念よりも多数派にすり寄っているという印象は拭えません。残念だな、と私が思うのはそのためです。